本記事は、渡部清二氏の著書『プロ投資家の先を読む思考法』(SBクリエイティブ)の中から一部を抜粋・編集しています。
長期的に見ると相場は繰り返す。
今こそがチャンス!
株式投資を成功させるには、「買い」のタイミングが最も重要です。
先ほどの野村證券の例で見たように、高いときに買ってしまい、そのあとじりじりと下がっていくのであれば、はっきり言って低金利で悪名高い銀行預金に預けたほうが元本が減らない分だけまだましだった、という話になります。
その意味でも、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が「これからは積極的に日本株を買う」と公言するほど、今の日本株は割安で放置されているということです。
株式投資の儲けの基本は極めてシンプルです。
- ① 安い時に買って高い時に売る
② 配当が出る株を購入し、保有期間中、配当収入を得続ける
この2つしかありません。
もしこの両方が満たされたら、それに越したことはありません。安く買った銘柄の株価が上昇していき、さらには企業業績が上がってより多くの配当を出してくれるようになったら御の字です。
日本株が実力に対して過小評価され、割安に放置されている今は、まさに株の買い時、株式投資の始め時といえるでしょう。
私が特に注目しているのは、1929年10月にウォール街の暴落から始まった世界恐慌から回復して、1964年1月に2倍の高値をつけたときのNYダウと、1989年12月に史上最高値をつけた後バブル崩壊とともに下落し、徐々に値上がりを続けてきた日経平均とを重ねたグラフです。
そっくりな値動きをしていると思いませんか?
このようにチャートの形が似ることは、株式市場ではよくあることです。
「買い」のタイミングは14年に1度
そしてここがとても重要なのですが、実は株式を本当に買うべきタイミングというのはそう多くありません。
ウォーレン・バフェット氏にしても、株式を大量買い付けするのはリーマンショック後最安値をつけた2009年以来、14年ぶりのことなのです。
これは景気サイクルと一致しています。
「歴史は繰り返す」と言います。特に株式市場では好景気と不景気を繰り返しており、株価チャートが似たような形になることがしばしばあります。
そうしたことから、私はこれから日本株のビッグウェーブが起こるのではないかと予測しているのです。
14年に1度のビッグウェーブです。これに乗らない手はありません。