アシックスは、10月10日の「世界メンタルヘルスデー」に合わせて、日常的なデスクワークとメンタルヘルスの関係性について調査し、その結果を発表した。「世界メンタルヘルスデー」は、精神面での健康に対する正しい知識を普及させることを目的に定められた記念日で、WHO(世界保健機関)も賛同する国際的な啓発イベントだ。
在宅勤務の増加やあるいは業務の自動化などによって、仕事中の大半の時間を座ったままの状態でいるオフィスワーカーが増えている。厚生労働省の調査によると、成人男性の62%、成人女性の67%が1日8時間以上、座った状態でいるという。
運動が精神面での健康に有用であることはわかっているが、「座りすぎ」の時間が長ければ長いほど抑うつ傾向を高めることは一般的にはまだ広くは知られていない。アシックスはこの点に着目し、「デスクブレイク(desk break)」と呼ばれる、いわゆる「机から離れる時間」がいかに仕事のパフォーマンスを向上させ、ストレス解消に繋がるかを調査した。
アシックスの調査結果によると、オフィスワーカーが仕事中に約15分の「デスクブレイク」を行うことで、生産性は33.2%向上し、集中力は28.6%向上、さらに知覚ストレスは14.7%低下したという。ランチを外に食べに行く、あるいはトイレやコピー機まで遠回りして行くだけでも座りすぎの解消に繋がるとして、アシックスは職場での「デスクブレイク」を推奨していく考えだ。アシックスも東京と神戸のオフィスにデスクブレイクゾーンを設け、「デスクブレイク」を社内でも取り入れていく。
10月7日に開催された調査結果の発表会では、アシックスジャパンのマーケティング統括部の狩野和也・統括部長が登壇し、「2021年から心と体の調査を行なってきました。日々の生活は益々、座ったままの状態が増えがちですが、15分ほどの軽い運動を取り入れることが心身にとても良いことがわかりました」と報告した。また、発表会では、アシックスランニングクラブのコーチである池田美穂が、約15分でできるミニエクササイズの実演も披露した。
アシックスは「世界メンタルヘルスデー」に向けて、10月7日から11日までを「Move your Mind Week」として、さまざまな取り組みを実施する。10月10日には、アシックスラン東京丸の内で元プロ卓球選手の石川佳純をスペシャルゲストに迎えて、「デスクブレイクレッスン」を開催する。