髙島屋がインバウンド減速リスクで営業収益を予想値から164億円マイナスに修正
(画像=「セブツー」より引用)

髙島屋は10月15日、2025年2月期の中間期決算を発表した。売上高にあたる営業収益は2434億3100万円(前年同期比10.1%増)、営業利益は287億6000万円(同38.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は190億7800万円(同27.5%増)と2桁の増収増益となり、営業利益と経常利益は同期間としては2年連続で過去最高を更新した。

主力事業である国内の百貨店事業は、営業収益は前年同期比で11.5%増となる1558億7300万円、営業利益は同77.8%増となる144億1600万円と増収増益だった。円安を背景にインバウンド売上高が大幅に増加し、前年同期の2.3倍となる620億円を計上した。高額品の売り上げも好調を維持した。

髙島屋は8月7日に化粧品の専門オンラインストア「ティービューティー(TBEAUT)」をローンチしており、第3四半期以降の業績に貢献しそうだ。「ティービューティー」は、「シャネル(CHANEL)」や「ディオール(Dior)」を始め、「スック(SUQQU)」や「ナーズ(NARS)」など約180ブランドが出店している。

海外の百貨店事業は、営業収益は166億3400万円(前年同期比7.7%増)、営業利益は39億1700万円(同5.5%増)で増収増益を達成したが、中国の上海高島屋は営業赤字だ。営業収益は前年同期比19.7%減となる12億円で、営業利益は1億円の赤字(前年同期は2億円の赤字)だった。

髙島屋は6月28日に2025年2月期通期の連結業績予想を上方修正したが、国内百貨店におけるインバウンド売上高が減速していることなどを踏まえて、営業収益を前回発表から164億円マイナスした。国内百貨店事業でのインバウンド売上高は1250億円を見込んでいたが、1150億円に修正している。こうしたことから営業収益は4950億円(修正前は5114億円)に修正し、営業利益と親会社株主に帰属する当期純利益に修正はなく、550億円(前年比19.7%増)、380億円(同20.2%増)を見込んでいる。