外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年5月2日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼1日(木)の為替相場
(1):豪貿易黒字 大幅増
(2):日銀 見通しを下方修正
(3):日銀総裁「不確実性は従来以上に大きい」
(4):新規失業保険申請件数は増加
(5):ISM製造業 予想を上回る

▼1日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:弱い雇用統計結果に警戒/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

1日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:1日(木)午前6時10分~2日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪貿易黒字 大幅増

豪3月貿易収支は69.00億豪ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(32.00億豪ドル)や前月(28.52億豪ドル)を大幅に上回った。トランプ政権の関税の対象になった場合に備えて、米国への金の輸出が急増していたことが大きな要因で、1-3月期の対米輸出は41億豪ドルの黒字(前年同期 62億豪ドルの赤字)となった。

(2):日銀 見通しを下方修正

日銀は政策金利を市場予想通り0.50%に据え置くと発表。同時に公表された展望リポートでは成長率や物価見通しを下方修正した上に、見通しについて「2025年度と26年度は下振れリスクの方が大きい」との認識を示した。早期利上げの可能性が低下したと市場は受け止め、円売りが優勢となった。

(3):日銀総裁「不確実性は従来以上に大きい」

日銀の植田総裁は会見で、各国の通商政策などの影響を理由に挙げ、「経済先行きについて不確実性は従来以上に大きい」との認識を示した。日銀が重視する基調的物価については「足踏み状態」との見方を示した。追加利上げの時期については「関税を含む諸条件の変化で見通しの変更を迫られるケースもかなりの確率である。次の利上げのタイミングは大きく前後する」と述べた。一方で、基調的物価が2%に到達する時期はやや後ずれしたものの、「利上げの時期が同じように後ずれするかというと必ずしもそうではない」との見解を示した。

(4):新規失業保険申請件数は増加

米新規失業保険申請件数は24.1万件と、市場予想(22.3万件)を上回り前週(22.3万件)から増加し、2カ月ぶりの高水準となった。また失業保険継続受給者数は191.6万人と2021年11月以来の水準に増加した。

(5):ISM製造業 予想を上回る

米4月ISM製造業景況指数は48.7と前月(49.0)から悪化したものの、市場予想(47.9)を上回った。構成指数では仕入価格が69.8と2022年6月以来の高水準を記録。前月に大きく悪化した新規受注や雇用はそれぞれ47.2、46.5へと改善した。