
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年5月13日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼12日(月)の為替相場
(1):米中貿易協議で「大きな進展」
(2):米中 大幅な関税引き下げを発表
(3):米大統領 成果を強調
▼12日(月)の株・債券・商品市場
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12日(月)の為替相場

期間:12日(月)午前7時00分~13日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米中貿易協議で「大きな進展」
10日、11日にスイスジュネーブで行われた米中貿易協議について、米国のベッセント財務長官は「大きな進展」があったと発言。中国側の何副首相も「重要なコンセンサス」に達したと述べたことが伝わり、12日には「共同声明」が発表されることも明らかになった。これを受けてドル/円は前週末の終値から1円近く上昇して取引が始まった。クロス円も円売り先行でスタートした。
(2):米中 大幅な関税引き下げを発表
米国と中国は「共同声明」で、相互に課していた関税を90日間引き下げることで合意したと発表。関税率は米国が145%から30%へ、中国は125%から10%へといずれも大幅に引き下げられた。ベッセント米財務長官は会見で「どちら側もデカップリング(分断)を望んでいないという点で一致した」と述べ、両国が対立緩和に向かっていると強調した。これを受けて円売りが加速。米長期金利が上昇する中でドル買いも活発化した。
(3):米大統領 成果を強調
米国のトランプ大統領は、米中貿易協議について「大変友好的だった。中国は国を開くことで合意した」と成果を強調。その上で「私たちは中国を傷つけるつもりはない。関係はとても良好だ」「習近平国家主席とおそらくこの週末にも話すだろう」と述べた。米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事が「関税が年初時点と比べて大幅に高い状態が続けば、経済への影響も同様に大きくなる可能性が高い。それにはインフレ率の上昇と成長の減速が含まれる」との認識を示したことも伝わった。
12日(月)の株・債券・商品市場

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