
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年7月1日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼30日(月)の為替相場
(1):米大統領「関税の一時停止期限の延長はなし」
(2):中国PMI 改善
(3):英GDP 速報値から修正なし
(4):独CPI 予想に反して伸び鈍化
(5):米大統領 FRB議長への手紙を公表
▼30日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上値の重い展開が予想される/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
30日(月)の為替相場

期間:30日(月)午前7時00分~1日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米大統領「関税の一時停止期限の延長はなし」
トランプ米大統領は27日に収録されたFOXニュースのインタビューで、7月9日に迫った相互関税の一時停止期限の延長について「その必要はないと思う」と発言。また「日本はアメリカ車を輸入していないが、アメリカは何百万台もの日本車を輸入している」と日米の自動車貿易に改めて不満を示した。
(2):中国PMI 改善
中国6月製造業PMIは49.7と市場予想(49.6)以上に前月(49.5)から改善した。また同非製造業PMIは50.5と市場予想や前月(ともに50.3)を上回った。
(3):英GDP 速報値から修正なし
英1-3月期国内総生産(GDP)は前期比+0.7%、前年比+1.3%と市場予想通り速報値から修正はなかった。
(4):独CPI 予想に反して伸び鈍化
独6月消費者物価指数(CPI)・速報値は前年比+2.0%と市場予想(+2.2%)に反して前月(+2.1%)から伸びが鈍化。欧州連合(EU)基準のCPIも同様に前年比+2.0%と市場予想(+2.2%)に反して前月(+2.1%)から鈍化した。これより前に発表された独5月小売売上高は前月比-1.6%と市場予想(+0.5%)に反して2カ月連続で大幅に落ち込んだ。
(5):米大統領 FRB議長への手紙を公表
米ホワイトハウス報道官のレビット氏は記者会見でトランプ米大統領がパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長に宛てた手書きのメモを公開。書簡には世界の中銀金利が書かれており、日本の0.5%近辺を指し「この辺にあるべきだ」と大幅な利下げを求めた。その後トランプ大統領は自身のSNSに「日本はわれわれからコメを買おうとしない。それなのに日本は深刻なコメ不足だ」「われわれは日本に対して関税に関する書簡を送るつもりだ」などと投稿した。一方で、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長は日本との貿易交渉について、「何も終わっていない。大統領が投稿した内容は知っているが、協議は最後まで続くだろう」と語った。