本記事は、野呂 エイシロウ氏の著書『仕組み化する人はうまくいく 先延ばしをなくし「すぐやる人」になる55の法則』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。

寝るためのアラームがセットされている
「眠たくなったら寝ればいいじゃん」と思うかもしれません。以前の僕もそうでしたが、今の僕は違います。睡眠は人生の中心にあります。
それくらい重要なものだと考えて生活をしています。
僕のスケジュールの23時から翌日4時半までが、睡眠の時間です。それを毎日、記載しています。
Googleカレンダーなので、一度設定すればずっと繰り返す設定にできます。
Amazonの創設者であるジェフ・ベゾスは、毎日8時間寝ると言います。それくらい睡眠を大切にしているのでしょう。
僕もその考えに同意します。睡眠は人生の中心にあると言っても過言ではないくらい、大切にしています。というのも20代の後半の時、睡眠不足で倒れた経験があるからです。この時、本当に死ぬかと思いました。
また以前、構成をやっていた日本テレビの「特命リサーチ200X」という番組で睡眠不足の回の台本を書いたことがあります。睡眠不足が人命に関わるさまざまなトラブルの原因だと、その時に強く感じました。
僕の仕事は人の命に関わりませんが、判断力とクリエイティビティが本当に重要な仕事です。脳が働かないと失業してしまいます。
なので、ちゃんと寝ようと決めたのですが、気がつけば深夜まで仕事をしていたり、本を読んでいたりして、睡眠不足になりがちでした。
すると、判断力が鈍ってきたり、さらに昼間も眠くなったりして効率が悪くなってしまったのです。
そこで、無理やり寝ようと決めて、スケジュールに書くようにしました。実は鉄道員やパイロットも、そんなふうにスケジュールに書いて、管理しているそうです。
スケジュールに書けば、寝るのを忘れることもありません。22時に帰って、22時半にはお風呂に入ります。そして、23時には無理やりベッドに入るスケジュールにしたのです。
ちなみに僕は今、iPhoneアプリを活用し、睡眠を確保しています。どんなに忙しくても、トラブルがない限り23時に寝てしまいます。
22時半には、アプリから「就寝の準備をしましょう」とお知らせが来るので、パソコンを閉じてお風呂に入り、寝る準備をします。
さらにベッドに入ると、iPhoneのアプリ「Sleep Cycle」を使って設定しています。
90分の眠りのサイクルやイビキをかいたかどうか、チェックしています。できる限り深く眠るように努力もしています。
そう、睡眠を馬鹿にしてはいけないのです。人間にとって非常に大切なのです。もしかすると、仕事やご飯よりも大切かもしれません。
一説には、睡眠不足は死を招くとも言われます。睡眠は本当に大切です。ですからベストな環境でベストな睡眠をとるために、ゆっくり寝るのです。
また、徹夜をなくすと仕事を短時間で済ませようという知恵が湧いてきます。
それも僕の中では重要です。
だまされたと思って、寝る時間を決めて、スケジュールに睡眠と書きましょう。それは人生を大きく変える日です。健康な身体を保ち、ビジネスの成功にもつながるでしょう。
遊びにも残業はない
人生には、リラックスする時間が必要です。
当然と言えば当然です。僕も楽しいひと時をたくさん過ごしています。その一つが、友達とのかけがえのない時間です。
でも、意志の弱い僕は何度も大きな失敗をしました。
以前、こんな出来事がありました。その日は、何が何でも原稿を書かなければならない夜でした。でも友人から「野呂さん、飲まない?」と誘われて、思わず「いいよ」と返答。そして居酒屋へ。そんな経験、あなたにもありますよね?
そう、僕は、原稿を書くというスケジュールを曲げてしまったのです。その後、誘われるがまま2次会に参加。気がつけば午前3時で、僕自身も結構疲れてしまって自宅で爆睡。
結果、原稿が締め切りに間に合わず、多くの人に迷惑をかけました。
以前の僕がこのような失態を犯したのは、一度や二度ではありません。友情に負けてしまうのです。特に遠くから来た人に声をかけられたら、「せっかくだから」とスイッチが入ってしまい、会いに行ってしまいます。
もちろん、断ることもできます。でもそれは僕の中ではちょっと残念な気持ちになります。
この一件で僕は2つのミスをしています。
1つは、原稿を書く時間をスケジュールに書き込まなかったこと。
よくある話だと思います。多くの人は会議など、第三者が関わる予定はスケジュールに書き込みますが、作業はあまり書き込みません。
30代の頃はそのせいで多くの失敗を繰り返してきました。
しかし、40歳になって改善をしました。
- テレビ番組の原稿を書く
- ナレーションの原稿を書く
- コンサルティングの戦略を立案する
- メールの返答をする
などの時間を明確に書くようになりました。
効果は抜群でした。それまでの数倍の量の仕事ができるようになったのです。
会議ではない作業もスケジュールに入れたので、アシスタントもそこにスケジュールを入れたりしなくなって作業が捗るようになりました。
そして2つ目のミス。
それは「友達と会う時間を明確にしなかった」ということです。
急な誘いでもできる限り対応したいというのが人情です。しかし、僕は1時間のみならず朝までつき合い、全てを駄目にするという失敗をしてしまいました。
そう、そこで問題なのは、「友達と会う」「仕事もする」という、「二兎とも追う」という欲張りな選択肢です。
そこで僕が考えたのは、急な誘いでも、友達と会う時間をスケジュールに書くということです。2時間、90分などと明確に書くのです。そして、その後に「原稿書き」とスケジュールを入れます。
多くの場合、90分ぐらいの面会ならなんとかなります。
場合によっては、30分間お茶をするくらいなら、何とかなることもあります。そういった場合に、友達と会う時間を明確にするのです。
失敗の原因は遊びすぎ。適度に友達と会ったりするのは悪くありません。何よりもスケジュール管理が大切なのです。
さらに、誰とどこで会ったのかを明確にするためにスケジュールに詳細を書き込みましょう。そうすれば備忘録としても完璧です。
事件に巻き込まれてアリバイを立証する必要が生じる…… そんなハプニングが起こる確率は非常に低いですが、領収書の整理などをしていて、誰とどこで会ったのか思い出せないようなことはよくあるはず。そうした際にスケジュールが役立つのです。
また、Googleカレンダーの場合は検索もできますので、「何年ぶりに会う」などの計算にも一役買います。
さあ、友達との楽しい時間にもリミットを。
友情も仕事も両方手に入れましょう。
努力すれば、たった30分しか時間がなくても相手は納得します。


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