本記事は、野呂 エイシロウ氏の著書『仕組み化する人はうまくいく 先延ばしをなくし「すぐやる人」になる55の法則』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。

仕組み化する人はうまくいく 先延ばしをなくし「すぐやる人」になる55の法則
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会議の時間は「区切り悪く」設定

会議は10時00分からといったように、00分スタートがほとんどです。
中途半端に、10時14分から会議開始という会社はどこにもありません。

それは果たして理にかなっているのでしょうか?
知らず知らずのうちに、会議が長引いていることはありませんか? 次の会議が11時だからといって、雑談をしていませんか?「そう言われてみれば……」と思うかもしれません。

無意識に会議や打ち合わせを1時間区切り、2時間区切りと決めつけているのです。それを35分に変えたらどうでしょうか? もしかすると、次の会議のスタート時間を10時40分に設定することが可能かもしれません。
本当に必要な時間を考え、そして、次の予定のスタート時間を最短で設定すると、あなた自身の時間をさらに有効活用できます
たとえば会議の時間を45分スタートとか、15分スタートにしましょう。極論を言えば28分スタートにするのも不可能ではありません。

先方に「15時25分スタートでいかがでしょうか?」と依頼しても、嫌がられません。「それは困ります」と言われたことは一度もありません。

ある大手企業の会議時間は25分間です。
1つの会議の設定時間が25分と決められているのです。おかげでその時間内で解決しようという意志が働くのだそうです。

勝手に「会議は00分から始まるものである」「会議は最低でも1時間」「会議は結論が出るまでやるべきである」と決めているだけで、調整すればそんなこともありません。決めよう、終わらせようという意志があるかどうかです。

考えてみれば、僕らが飛行機や新幹線などの電車に乗るときは、いつも中途半端な時間と付き合っています。「10時28分東京発」といった電車や飛行機はいくらでもあります
僕らは中途半端な時間に合わせる能力をすでに持っているのです。それを活かさない手はありません。

試しに、1時間の会議を15分スタートにしてみましょう。それでも45分で終わらせられるようになります。さらに25分スタートにしてみると、35分で会議が終わるようにさえできます。
ついでに言うと、半端な時間の会議は間違いも防ぎます。「10時と勘違いした」「30分スタートと勘違いした」と言って、遅刻して来る人はどこにもいません。ぜひともチャレンジしましょう。

仕組み化する人はうまくいく 先延ばしをなくし「すぐやる人」になる55の法則
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会議のスタートは議論が始まる時間

APU立命館アジア太平洋大学の出口治明元学長は以前、生命保険会社で「仕事を1分でも短くしろ」「昨日よりも1分でも短くしろ。6日で6分。そうすれば1時間の1割の削減になり、利益を生むことになる」と教えていたそうです。

だから僕も常に、会議を1秒でも短くするように努力をしています。「元気ですか?」「最近どう?」などの世間話は必要ありません
「いきなりですが」「早速ですが」「本題ですが」「懸念事項ですが」「メールでもお知らせした事柄ですが」などと切り出していきます。

先ほどの項目で述べた、25分しか会議をやらない大企業も同じです。担当者が受付まで迎えに来てくれるのですが、会った瞬間から会議が始まります。歩きながらミーティングを始めるのです。全員が席に座ってから始めるというのは、悪い習慣です

ある会社の会議はもっと効率的です。
過去にはこんなこともありました。
「11時25分から10分間、歩きながら話しませんか?」という提案を受け、その会社の受付付近でブラブラしながらミーティング。そこで、4つの案件を話し合いました。
1案件2分半です。

とはいえ、会議を短くするのには、テクニックが必要です。

  • 終わる時間を明確にする
  • アジェンダを決める
  • 会議の進行の時間割を決める
  • 退出時間を決める

これらは必須です。
また、「ちょっと次のミーティングがありますので退出します」などと参加者が中座していくとしたら、その会議は問題を抱えています。
面会して会議をやるのは、わざわざやる意味があるからやっているのです。
「遅刻」「退出」があるなら、会議自体しなければいいのです。チャットで大丈夫です。

他に大切なのは、参加人数です。ある会社にはこんなルールがあります。

  • 会議の参加者は4名まで(ブレインストーミングを除く)
  • 会議中に資料を読んではいけない(覚えておく)
  • メモをとってはいけない(書記が書く)
  • その時間内に決まらなければ、その議案はボツ

この決まりをもう何年も守っているので、仕事のスピードがとにかく速いです。
さらに一番の無駄は、前の会議が長引き、会議室が空いておらずに外で次の会議の人が待っている状態です。人件費が奪われています。時間内に終わりましょう。

先述したとおり、そもそも会議のスケジュールを1時間にするからNGなのです。せめて45分で終わりましょう。会議のスタート時間は議論が始まる時間です。集合時間ではありません。マッキンゼー・アンド・カンパニーで働く人々は20分前には集合しています。

1日10時間の会議があると考えて、1時間の会議だと10個です。でも45分の会議だと13個入ります。つまり、話し合えるチャンスが3回も増えるのです。
話題の働き方革命とは、どんどん時間を節約することです。
「そんなの無理」というあなた。自分が議長になって何が何でも45分で終わらせるように進行しましょう。絶対に終わります

仕組み化する人はうまくいく 先延ばしをなくし「すぐやる人」になる55の法則
野呂 エイシロウ(のろ・えいしろう)
愛知県大府市出身。愛知工業大学卒。学生企業として活躍の後、「天才たけしの元気が出るテレビ」で放送作家デビュー。「ザ!鉄腕! DASH!!」「特命リサーチ200X」「奇跡体験!アンビリバボー」などを構成。同時に戦略的PRコンサルタントとして数々の企業をヒットに導き、次々と成功に導く。「テレビで売上100倍にする私の方法」(講談社)「プレスリリースはラブレター」(万来舎)、「終わらす技術」(フォレスト出版)、「毎日○×チェックするだけ! なぜかお金が貯まる手帳術」(集英社)など。日本放送作家協会会員、日本脚本家連盟会員、日本広報学会会員。

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仕組み化する人はうまくいく 先延ばしをなくし「すぐやる人」になる55の法則
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  4. 00分スタートはもう古い? 会議は“区切り悪く”がちょうどいい
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