本記事は、岡本 康平氏の著書『“また会いたい”と99%思われる 『人たらし』のコツ100』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

オフィスで会議するシニア女性
(画像=メタモーワークス / stock.adobe.com)

目上の人には丁寧な言葉遣いで懐に飛び込む

年の離れた目上の人と接する機会もあるかと思います。そんなときは、言葉遣いや態度に注意をしないと、「やはり今ドキの子よね」とか、「結構、年齢いってるのに残念……」などとがっかりされてしまいます。逆に言うと、しっかりと礼節のポイントを押さえて接すれば、「若いのに素晴らしい!」「さすが経験を積んできた人だけある」などと、評価は瞬く間に上がります。ミズーリ大学のラリー・ディーンが言う“対人距離”を縮めるには、一定の敬意が効果的のようです。

礼節をわきまえれば、お願いやジョークもOK!

ただ、言葉遣いや態度にとらわれて、礼儀正しく接しすぎてもなかなか距離は縮まりません。相手が年上だからこそ、胸を借りる、懐に飛び込むことが大切です。「〇〇さんだからこそ、今回のお仕事ぜひ頼みたいんです」「〇〇さんにしか、この大役はお願いできません! 本当に〇〇さんがいてよかったです」など、相手を立てつつ、お願い事をしてみる。仲良くなったら、「もう〇〇さん、冗談キツいんですから!」「今おやじギャグ言っちゃいましたね?」などと、グッと一押ししても、かえって喜ばれます。

気をつけたいのは、相手を立てようと変な褒め方をしてしまうことです。「〇〇さん、上手~!」「いや~なかなかやりますね!」などは、見下した表現なので、控えましょう。

ポイント
相手が目上の人の場合、言葉遣いには気をつけたいもの。敬語が必須なのはもちろん、「それはウケますね」「ウザくないですか?」といった表現は失礼なので避けましょう。礼儀正しすぎても壁ができてしまうため、相手を立てつつ相手の懐に飛び込んで、お願い事をしたり、ジョークを交えたりして距離を縮めましょう。

一緒にいる友人が魅力的だとあなたの株も急上昇!

相手とプライベートでも親密になりたいとき、自分の友人も巻き込んで、“仲間”に入れると、急速に関係は深まります。というのも、自分の友人を知ってもらうことで、交友関係が相手に即座に伝わり、安心感が増すのです。相手は、「こういう友人と付き合っている〇〇さん(自分のこと)は、やっぱりすてきな人だ」と、最初の好印象が確信へと変わり、信頼度がさらに増していきます。

ということは、紹介する友人もしっかりと選ぶ必要があります。「この人たちなら、相手とも気が合いそう」「きちんと、おもてなししてくれそう」と思えるメンバーがいいでしょう。内面も外見もすてきな自慢の友人を呼べば、あなたの株は一気に急上昇。これは心理学で言う“同伴者効果”というもので、一緒にいる人が魅力的だとその人も魅力的に見えるという理論に基づいています。

自慢の友人が来るイベントに誘い出す

友人を巻き込むといっても、人数が多すぎても一体感がなくなります。自分の友人は3~4人くらい、相手の友人を含んでも全員で六人ぐらいまでがベスト。BBQ、ホームパーティー、ボウリングなどみんなで盛り上がれるイベントのほうが楽しい時間を演出できるでしょう。

ポイント
親しくなりたい人がいたとき、「来月、友人とイベントをやるんですが、ご一緒にいかがですか?」と招待。BBQやホームパーティーを企画して、その相手を招きましょう。その場に呼びたいのが、自慢の友人。親しくなりたい人に自慢の友人を紹介して、楽しい時間を一緒に過ごすことであなたの魅力を遠回しにアピールできます。

大切にしている価値観・夢を披露する

知り合ったとしても、気持ちや考えが通じ合う部分が根底にあったり、素の自分でいられる時間がないと、長い目で見て深い関係を築くのは難しいのではないでしょうか? 相手と本音で付き合いたい場合は、少しずつ素の自分を出して、相手との関係を探っていくことが必要です。五割ぐらいを出せると楽な関係が築けるはず。オクラホマ大学のジェニファー・ボッソンは価値観の共有が友人を作るには必要だと説いています。

では、どんな自分を相手に出していけばよいのでしょうか。「自分が大事にしている価値観」や「生活スタイル(生活の多くを占めているもの)」を会話のところどころに挟み込むのです。「そろそろ結婚したいと思っていて、婚活頑張ってるんです」「実は神社仏閣が大好きで、休日はよくお参りに行っているんです」「お酒が大好きで、1人でも仕事帰りによく新宿のゴールデン街に行くんです」などなど。ひそかに取り組んでいる事柄などを話してみるのです。

素の自分を受け入れてくれる人こそ「友」

そこで相手からいぶかしげな顔をされたら、価値観が合わないと思ってもよいでしょう。でも、相手が興味を示したり、話が盛り上がったりするのであれば、仲良くなれる可能性を秘めています。そうして素の自分を開示しても、受け止めて理解してくれる人が大切な友人になっていくのです。

ポイント
気をつかわない関係を築きたい場合には、まずはある程度、こちらが素の部分を見せていく必要があります。自分が大事にしている価値観や生活スタイルを会話の中に挟んでいきます。挑戦したいことや将来の夢など、熱い想いを伝えてみて相手が引いてしまうようなら、今後本音で付き合える関係を築くのは難しいということです。
また会いたい”と99%思われる 『人たらし』のコツ100
岡本 康平(おかもと・こうへい)
1965年京都府生まれ。 大学卒業後、大手広告制作会社に勤めるも、月間200時間にもおよぶ残業と職場の人間関係に悩まされ、4年で退職。
両親が営む会社で働き始めるも業績の悪化により倒産、多額の借金を背負う。
転職活動で悩んだことをきっかけに、コミュニケーションや心理学を研究。
その後、不動産会社の営業として再就職を果たし、7年で借金を返済。
現在は、コンサルタントとして企業の人材育成や社内コミュニケーションの活性化支援をライフワークとしている。

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“また会いたい”と99%思われる 『人たらし』のコツ100
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