本記事は、野呂 エイシロウ氏の著書『「話がつまらない」をなくす技術』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。

「話がつまらない」をなくす技術
(画像=webbiz/stock.adobe.com)

SNSがおもしろい人は、メールのタイトルにこだわる
SNSがつまらない人は、メールの本文にこだわる

メールやSNSの投稿にも話し方(書き方)は存在します。声に出すか、文字にするかだけの差です。まずメールから説明していきます。
メールは、「タイトルで9割決まる」と言ってもいいでしょう。なぜなら、ほとんどのメールソフトは、タイトルから見る構造になっているからです。
タイトルがおもしろいメールは読んでみようと思いますし、いくら本文が重要な内容で読んでもらいたいものだとしても、タイトルからそれが想像できなければ、気づかれなかったり後回しにされてしまいます。

僕がメールの送信者として、特にマスコミ関係者にプロモーションを仕掛ける場合は、タイトルを非常に大切にします。具体的には、こんな形になります。

野呂エイシロウ<メルアド>【今日0時まで】御社オンリーの情報です
野呂エイシロウ<メルアド>【極秘】○日××新聞掲載情報取材しませんか?

一見するとメールマガジンみたいに見えるかもしれませんが、いずれも僕が送信者であるという前提でつけているタイトルです。
1件目は、このあと今日の0時までであれば、他メディアには一切口外せず、あなただけにリークしますよ、という提案です。メディアは自分だけがすっぱ抜いた情報をどれだけ出せるかが勝負です。プロモーションを仕掛ける側としては、期限を区切って情報を独占できる提案を持ちかけることで、メジャーなメディアに扱ってもらおうという意図があります。
2件目は、少しきわどい提案です。すでに取材が終わっていて、数日後に××新聞の紙面に載ることが確定している情報があります。ある程度話題になることが約束されている情報をいち早く扱ってくれる気があれば、内々でリークしますよ、という提案です。

メールタイトルの要は、「見落とされないこと」にある

PRコンサルタントという職業柄、新商品や新サービスのリリースが近くなると、こうしたオペレーションが増えていきます。
しかし、マスコミ関係者、とりわけ現場を取り仕切っているディレクターたちは皆、目が回るほど忙しいのは、僕自身が百も承知です。
せっかくのリークや提案も、忙しい彼らに見落とされたらそれまでですから、ここぞというメールには、【 】を駆使したり、「緊急」「極秘」「取扱注意」「○時まで御社限り」などといったメッセージをつけたりして、本文を読んでもらおうと試みるのです。
逆に、どこかのメールマガジンのように毎回のべつ幕なしに刺激的な文言を並べても効果はありません。
あくまで送信者とのセットで判断されますから、滅多なことでは【 】や「極秘」などのアイテムは使わないように気をつける必要があります。

ワシづかみポイント

メールは本文よりもタイトルにこだわれ!
タイトルを見落とされたメールは、闇のなかに消えていく

「話がつまらない」をなくす技術
野呂 エイシロウ(のろ・えいしろう)
1967年愛知県生まれ。愛知工業大学卒。放送作家・戦略的PRコンサルタント。
学生時代に「現役の学生」を武器に電機メーカー、広告代理店との会議に参加。学生向け家電企画の立案、宣伝、PRに携わる。その後、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。『ザ!鉄腕!DASH!!』『奇跡体験!アンビリバボー』『ズームイン!!SUPER』などに携わり、テレビ局独特の“笑い”にあふれた会議で、話し方や雑談力、提案力を鍛えられる。放送作家としての「番組をおもしろくするネタづくりのノウハウ」をいかし、30歳の時から“戦略的PRコンサルタント"としての仕事をスタート。
企業の商品やサービスを一般の人に「おもしろそう!」「欲しい!」と思ってもらうような独自の戦略立案を行っている。
クライアントには、「SoftBank」「ライフネット生命」「GROUPON」「Expedia」「ギルト・グループ」「hulu」「Folli Follie」「ビズリーチ」「ルクサ」をはじめ、金融機関、自動車会社、アパレルブランド、飲食店など、国内外の企業250社以上があり、“かげの仕掛人”として活躍している。笑える講演も人気を呼んでいるが、引き受けるのは月に1度まで。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます。
ZUU online library
(※画像をクリックするとZUU online libraryに飛びます)