本記事は、前田 鎌利氏の著書『シンプルだけど、人を動かす77のルール プレゼン力の基本』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。
相手を自分ごとにさせる、つかみの4パターン
- 「つかみ」は、①質問、②数字、③エピソード、④宣言の4つのパターンをそれぞれ用意しておきましょう。
① 「質問」は、Yes/Noのいずれかになるクローズドクエスチョンを使用し、相手に考えさせることで引き込みます。
② 「数字」は、人間の脳は数字を見るとその数字について考える特性を活かして、プレゼンに引き込みます。
③ 「エピソード」は、あなた自身のエピソードで人に対して興味を持たせます。
④ 「宣言」は、いきなり宣言されると、引っかかりや驚きが発生することを利用します。
ターゲットに合わせてつかみを変えましょう。
つかみの例
つかみの使い分け方
不特定多数を相手にするつかみは、①「質問」を使うことで、100%自分ごとにすることが可能です。その際に手を挙げてもらうと、より効果的でしょう。手を挙げるというアクションは意思表示を伴うため、何となく考えるよりも1つ次元の高い自分ごと化に成功します。
特定の人を相手とする場であれば、③「エピソード」を使うことで、その後の関係性を向上させることが可能です。
多画像効果で多くの人を巻き込む
- 不特定多数の人に「自分ごと」にさせるには、多画像効果が有効です。
当たり前のことですが、人それぞれに関心ごとは異なります。誰か1人を説得する場面ではなく、不特定多数を相手にプレゼンする場合において、すべての人に自分ごととして捉えてもらうには、多画像効果を使用して、より多くの人を巻き込むことが必要です。
多画像効果の注意点
会社の社員や働いている現場の写真などを使用して、自分ごとになるように複数の人物を登場させる場合があります。この時に、同じ顔の向きの写真は選ばないようにしましょう。
また、たとえば多様な働き方を推進している企業であれば、登場する人物も同じような業務の方にするのではなく、自分と近い人が見つけられるよう、多岐にわたる部署の人々を登場させることをおすすめします。さらに、写真の背景にも気をつかいましょう。建物や会議室など、背景となる場所が同じところにならないように類似の背景となるものは避け、より多くの方々に響くようにさまざまなロケーションの写真を選びましょう。
信頼を勝ち取る3つの要素
- 信頼は、3つの要素のいずれかを示すことで獲得できます。
3つの要素とは、①実績、②客観的根拠、③理念です。
①の実績は顧客数〇〇万人突破、創業300年といったものです。ただし、たとえば創業まもない企業では、このような実績を示すことは難しいでしょう。
そのような企業であれば、②の客観的根拠であれば、実験データや有識者の評価、特にお客様の感想といったものを提示することが可能です。
③の理念では、企業の理念を通して社会に何をコミットメントしているのかを伝えます。伝えたい相手にとって何が信頼を勝ち取ることにつながるかを考えましょう。
刺さるポイントを増やす
この①~③のいずれかを伝えることは必須ですが、可能であればすべてを盛り込んだ方が良いでしょう。信頼できる要素は多くあればあるほど、納得度が増して信頼へとつながります。1つより2つ、2つより3つと安心材料を提供してください。
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