この記事は2025年10月30日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=ELUTAS/stock.adobe.com)

2025年10月30日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

FOMCは本日30日(木)日本時間未明、25bpの利下げを決めたが、完全に織り込み済みで発表後はむしろドルを買う動きが優勢だった。その後、パウエルFRB議長が次回12月会合における利下げについて「既定路線と呼ぶには程遠い」と発言したことを受けて153.06円前後までドルが一段高となった。

今月10日に付けた約8カ月ぶり高値の153.27円前後を前に伸び悩んだが、152円台後半の水準を維持しており、本日30日(木)中にも高値を更新する可能性が高まっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日30日(木)は日銀の金融政策発表と植田総裁の会見に注目が集まるが、日銀はトランプ関税や高市新政権が講じる経済政策の影響を見きわめようと、今回も政策金利を0.50%に据え置く可能性が高い。

しかし、一部の短期金利が0.75%への利上げを10%程度織り込むなど、市場はベッセント米財務長官の昨日29日(水)の「日本政府が日銀に政策余地を与えることは、インフレ期待の安定や過度な為替変動を防ぐカギになる」との発言などからサプライズ利上げの可能性を捨てきれていないようだ。したがって、日銀の政策金利据え置きで円が売られる展開も十分にあり得るだろう。

大方の予想通りに政策金利が据え置かれた場合、植田総裁が次回12月会合における利上げに前向きな姿勢を示さない限り、円買いが強まることは考えにくい。

本日30日(木)の米ドル/円は約8カ月ぶり高値を更新して154円前後まで円安が進む可能性もあると見ている。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。