この記事は2025年11月4日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Scuti/stock.adobe.com)

2025年11月4日(火)の午後12時半時点に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

為替市場としては、先週注目されていたFOMCも日銀も終え、ビッグイベントを通過したところ。ただ、米国の政府閉鎖に関しては簡単には終わりそうになく、大きなドル買い要因もないがドル売り要因もなかなか出てこないのではないかという気がしている。

しかし米ドル/円に関しては、155円より上は日本サイドも相当しっかりと上値を止めてくるのではないだろうか。

片山財務相を中心に、円安に対して何も対策を取らないとは考えづらい。円安が進めば当然のことながら輸入物価水準を押し上げてインフレになってしまい、日本国民の生活が厳しい現状を考えると、円安放置はさすがにないのではないだろうか。

高市首相と植田日銀総裁の会談はあまりないが、今後政府と日銀は相談をしつつ、12月の利上げに向けて動くと見ている。

また米サイドも12月のFOMCに向けて25bpの利下げに踏み切るとみている。一部には50bpという見方もあるが、そこまではなかなか厳しいのではないだろうか。

いずれにせよ日米で金利の調整が入り、年末に向けて米ドル/円は下落の方向で考えたいと思っている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、151.45~155.25円で少し攻めたレンジ設定にしてみた。

本日4日(火)時点で、既に154.48円付近まで上昇しており、予想上値まであまり幅がない状態だが、そこまでの上昇は考えていないので予想レンジをやや下目に設定した。

戦略としては、155円に近い所を売って155.25円を超えた場合は一度ショートは止めたい。

利食いは151円ミドルくらいまでは考えておきたいが、154円台で振ったショートはやはり153円台では買い戻すなど、こまめな利食いが得策だろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。