本記事は、椎原 崇氏の著書『やる気1%の続ける技術 ゆるゆるダラダラ続けることが最強の成功法則である』(SBクリエイティブ)の中から一部を抜粋・編集しています。

やる気1%の続ける技術 ゆるゆるダラダラ続けることが最強の成功法則である
(画像=imagefuji/stock.adobe.com)

目標達成に重きを置いている

目標を持つことは大事だと言われます。目標がなければ、どこに向かっていけばいいのかわからないですからね。

ただ、目標達成を重視するのは危険なんです。多くの人は「目標を達成しなきゃ!」って思い過ぎて、その結果、頑張り過ぎて燃え尽きてしまったり、達成できなかった自分を責めたりしてしまいます。

たとえば「半年で5㎏痩せる!」という目標を立てたとします。期限を明確にし、具体的な数字を用いた目標にしました。具体的で客観的な目標のほうが達成しやすいと聞いたからです。
もともと無理のない範囲の目標なら、大きな問題は起こりません。ときどき達成度合いを確認しながら楽しくダイエットを続けることもできると思います。

ところがほとんどの場合、ちょっと無理が必要な目標を立ててしまうんですよね。やれば自然に達成できそうなものは、目標とは言わないという意識がありますから。

そして、刻々と期限が迫る中で、自分を追い込んで頑張ります。頑張っているのになかなか数字にあらわれないと焦るでしょう。焦って極端なダイエットを試してみたりします。

「いまが正念場なんだ。がまん、がまん」。そうやって頑張って見事目標達成! もちろん達成感はすごいと思います。「やればできる」、そんな自信もついたかもしれません。
でも…… 、目標達成後もそのままダイエットを続けようと思うでしょうか? おそらく難しいですよね。無理をしていたぶん、解放感からドカ食いしてしまう可能性大です。

逆に「半年で5㎏の目標だったのに、3㎏しか痩せなかった」場合、達成感は得られません。じゅうぶん良い成果が出ているにもかかわらず、ガッカリしたり自分を責めたりするのです。

むしろ体重が増えてしまったら? ダイエットどころか、すべてにやる気がなくなるかもしれません。「自分なんて、何をやってもダメだ」。自暴自棄じぼうじきになってもおかしくありません。
いずれのパターンも、長く続けていくことは難しくなります。

目標以上に大事なのは目的

ちょっと無理して頑張っても、目標を達成したならそれでいいじゃないかという考えもあります。もちろん、目標に向けて頑張ったこと自体は素晴らしいことです!

ただ、目標達成後に、
「燃え尽きて、完全にやめる」
「リバウンドする(逆の行動を始める)
ということになってはもったいなさ過ぎます。

現実にそういう人のほうが多いのです。
これでは何のための目標達成だったのかわかりません。
目標以上に大事なのが目的です

ダイエットをしたいと思ったとき、「健康的になりたい」「見た目に自信を持って、いろいろなおしゃれを楽しみたい」「身体が軽くなって、億劫おつくうがらずにサッと動けるようになりたい」など、本当の目的があったはずです。その目的に向かって具体的に行動できるよう、目標を定めてみたということですよね。

なりたい自分に向けてダイエットを続けることが大切なのであって、それに比べたら「半年で5㎏痩せる」目標はどうでもいいのです。ダイエットを続けた結果、半年で5㎏痩せたのならいいですが、目標を達成するために何が何でも頑張るというのは本末転倒です。

もっと言うと、健康的な食生活と運動を続けていれば100%痩せるのだから、それをいかに楽しく続けられるかに意識を向けたほうが幸福度は高いはずです。
厳しい食事制限をしたりハードな運動をしたりして、目標を達成したときは幸せだけれど、それ以外は辛い人生よりも、楽しくゆるく続ける人生のほうが良くないですか?

続けていれば100%成功

「半年で5㎏痩せる」「来年度の○○試験に合格」「1年後にYouTube番組の登録者数1万人」のような目標を立てると、達成したら「成功」、達成できなかったら「失敗」と考えてしまいがちですよね。
それは結果にフォーカスする思考だからです。

自分への好奇心を持って、「やりたいことを続けた先の自分」にフォーカスしてみてください

ダイエットを続けて、痩せた自分ってどんな感じなんだろう?
勉強を続けて、○○試験を受ける自分ってどんなふうになっているだろう?
YouTube番組を続けて、登録者が1万人級になったときの自分はどうなっていて、世界がどう見えるんだろう?

そんなふうに自分への好奇心全開でやっていると、結果そのものにはあまりとらわれなくなります。目標を達成したかどうかがわかりますが、成功も失敗もないという感覚です。「やりたいことを楽しく続けることができている」という意味では100%成功です

やる気1%の続ける技術 ゆるゆるダラダラ続けることが最強の成功法則である
椎原 崇(しいはら・たかし)
1981年生まれ。コンサルタント。中学を卒業後、高校へは進学せずパチンコ店に入り浸り、月200万円以上を稼ぐパチプロ生活を送る。その後、パチプロを卒業。一時は進学や資格取得を目標とするが、根っからの怠け者、面倒くさがり屋で勉強も続かず、挫折。アルバイトを始めてみても、人間関係を継続するのが苦手なためどれも長くは続かず、人生が行き詰る。仕方なく、「自分で起業するしか選択肢がない」と、一度も就職することなく経営者の道に飛び込む。起業後は運にも恵まれ、飲食店、小売店を5店舗経営するビジネスオーナーとなり、28歳からセミリタイヤ生活を始める。セミリタイヤ生活中に独自の手法で成功の本質を徹底的に研究、「誰でもうまくいく理論」を確立する。その視点から生み出されるコンサルティングは、法人からも個人からも問い合わせが絶えず、「伝説のコンサルタント」と呼ばれるようになり、コンサルティングはもちろんのこと、講座や講演会などのイベントも即満席となる状態が続いている。特に「継続法」を扱った講座は「挫折者ゼロ」と話題の一番の人気コンテンツとなっている。著書に『うまくいったやり方から捨てなさい』(三笠書房)などがある。

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