本記事は、椎原 崇氏の著書『やる気1%の続ける技術 ゆるゆるダラダラ続けることが最強の成功法則である』(SBクリエイティブ)の中から一部を抜粋・編集しています。
マイクロステップ
サボれない仕組みは、「マイクロステップ」です。やる気が1%しかないときでもできるほどの、小さな行動を決めておくということです。
続けたい行動を決める時点ではモチベーションが高いので、つい基準を高く考えてしまいますが、それは失敗の元。「ガチ継続」が得意な人しか続けることができません。僕たちは最初から高い基準を設けてしまったことで失敗してきたのです。めちゃくちゃハードルを下げておいて、簡単にクリアできるようにしておきましょう。
「はいはい、スモールステップ(大きな目標を細分化して、小さな目標から着実に達成していく考え方)のことね」と言う人もいると思うので、「いや、違います、もっともっと小さいマイクロステップです!」と言っておきます。考え方は似ていますが、いま思っているステップよりさらに小さい、極小のステップと思ってほしいんです。
たとえばジョギングを続けたいと思ったとき、「ガチ継続」なら「1日30分のジョギングを続ける」と決めるかもしれませんよね。早起きして時間を計りながら30分しっかり走る。やる気にあふれているときは、多くの人ができることでしょう。でも、ほとんどの人は続きません。
「ゆる継続」の設定では、たとえば3分走ったらOKにします。もっと小さなマイクロステップとすると、ジョギングシューズを履いて外に出たらOKでどうでしょうか。
これならどんなにやる気のない日もできるはず。やる気のある日はもっと走ればいいでしょう。でも、いまやる気があるからといって、3日後も1週間後も同じテンションだとは限りません。とにかく、やる気が1%しかないときにできることを最低基準として設定します。
行動に100%コミットする
そして、ここもまた重要なのですが、この最低基準をクリアする行動については100%コミットします。「やれたらやる」のではなくて、「必ずやる」と誓います。そこは腹を括ってください。
「ガチ継続」タイプの人は、結果を出すことにコミットします。「ゆる継続」は、行動にコミットするんです。
コミットと言っても、やる気1%でできることをやるだけですから、抵抗感はないはず。「必ずやる」と決めるときに不安になったり抵抗感が出てきたりするなら、もっと小さなステップにしたほうがいいでしょう。
「できるかな」「続けられるかな」と不安に思うことのない、限りなく小さな行動です。
たぶん、人に言っても感心されません。「3カ月で5㎏痩せます!」「1年後にフルマラソンを5時間以内で完走します!」など大きな目標を言って「おお〜‼」と驚いてもらいたくなるのをおさえて、人知れず淡々とやっていきましょう。
自分との約束を守ることがもっとも大事です。あとから「え、いつのまに?」と驚かれるくらいでいいのです。
簡単過ぎても不安にならなくていい
「こんなに簡単なことでいいんですか?」
多くの人は、簡単過ぎることに逆に不安になると思います。
だから何度も言いますね。
簡単でいいんです。
「頑張らないと成功しない」というのは、本物じゃありません。頑張らなくても成功します。
頑張っている感を得るために、わざわざ苦手なことをしたり、長時間やったり、余計なことをやったりするのは意味がありません。「頑張るためにやる」なんて、本末転倒もいいところですよね。
こうやってしつこく言っても、たいていの人は「でも、私だけは頑張らないと……」ってハードルを高めに設定してしまうので、念を押しています(笑)。
もちろん頑張りたいときは頑張ってOKです。
僕はメルマガを始めるとき、「3行書く」というマイクロステップを設定しました。毎日1,000文字のメルマガを書くと決めたらとても続かないけれど、3行なら書けるような気がしたんです。
ただ、ほとんどの場合、3行書いたらもっと書きたくなるので、もう少し長くなります。結果的に1,000文字くらいのメルマガになっています。外から見ると「毎日こんなに書いてすごい」と思うかもしれませんが、僕自身は3行でいいと思っているから続いているのです。
この10年の間には、本当に3行しか書かなかったときもあります。「すみません、今日はどうしてもやる気が出ないので挨拶だけ。良い一日を」みたいなことを書いて配信しました(笑)。ありがたいことに、それで怒る人はいません。「そういう日もあるよね」って思ってくれるので大丈夫なんです。
どうしてもできないときは、お休みでもかまいません。僕はメルマガを休んだことはないですが、1日や2日休んだところで何も問題はないのです。
問題はないけれど、気持ちとしては「必ずやる」と決めておくようにします。決めることは大事です。
やる気1%でもできる行動を、100%のコミットで続けていきましょう。
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