本記事は、西 剛志氏の著書『脳科学×最新研究が解き明かす64のテクニック 「伝える」が「伝わる」に変わるひみつ』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。
相手が動かず、つい問い詰めたくなったときは?
「なぜ?」と聞かない
「なぜ?」は攻撃モード、「何が?」は安心モード
伝え方NG
「なんで行動できないのかな?」
伝え方OK
「何があなたの行動を妨げているの?」
「なぜ?」は相手の脳にネガティブな感情をもたらす
相手がなかなか動いてくれないとき。私たちはつい、理由を知りたくなります。なぜやらないのか。なぜ動こうとしないのか。理由を知りたくて質問しているはずなのに、気づくと相手を追い詰めてしまっている。そんな経験はありませんか。
相手の考えや状況を知りたいときには、質問の仕方に、ちょっとしたコツがあります。それが、「なぜ?」ではなく、「何が?」という聞き方で質問することです。
名付けて、「何がクエスチョン」です。
「なぜそうなったのかな?」より「何がそうしたのかな?」という聞き方をしたほうが、肯定的で前向きな聞き方ができることがわかっています。
「なんで?」という聞き方は、相手を非難しているように聞こえます。一方で「何が?」と聞くと、相手は自分を客観的に見ることができ、冷静に対応できるのです。
ちなみに、前向きな話、ポジティブな話のときは「なぜ」と聞いてもいいのですが、うまくいかなかったときに「なぜ」と聞くと、相手はネガティブな感情になりやすいです。
「追及の矢印」を相手に向けない
具体的な会話を挙げて、見ていきましょう。
× 「なぜ行動しないんですか?」
〇 「何があなたの行動を妨げているのですか?」
× 「なぜ挑戦したくないのですか?」
〇 「何があなたに挑戦したくないと感じさせているのですか?」
このように、「なぜ?」と聞くと、追及の矢印は相手に向いてしまいますが、「何が?」と聞くと、追及の矢印は相手ではなく「相手がよい行動を起こせない(あるいはよくない行動を起こしてしまう)原因の何か」に向いていることがわかっていただけるでしょうか。「何がクエスチョン」によって、相手の素直な気持ちをあぶり出すことができるのです。「何が」は相手のアタマの中を理解するための魔法の言葉です。
まとめ
「自分が責められている」と感じると、相手は緊張し、より頑なになる。相手ではなく原因を責める
著作は『1万人の才能を引き出してきた脳科学者が教える 「やりたいこと」の見つけ方』(PHP研究所)、『あなたの世界をガラリと変える 認知バイアスの教科書』(SBクリエイティブ)、『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム)、『脳科学的に正しい! 子どもの非認知能力を育てる17の習慣』(あさ出版)、など、海外を含めて脳に関する書籍は累計発行部数45万部を突破。2025年に台湾義守大学日本研究センター顧問に就任。
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