本記事は、和田 博信氏の著書『いつも機嫌のいい人が考えていること』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

いつも機嫌のいい人が考えていること
(画像=metamorworks/stock.adobe.com)

憎まれずに嫌われる

この世に成功法則はありません。
人は誰もが成功したい、幸せになりたいと願うものです。
自分のなかで理想の人をマネして、その人のやり方やノウハウを活用して、自分も同じように高みに上ろうと思ってしまいます。

しかし、私は誰にも当てはまる成功法則などないと考えています。
なぜなら、人はそれぞれ置かれている立場も、性格も、価値観も違うからです。

ある人にはうまくいった方法が、別の人にはまったく合わないこともあります。むしろ、誰かの成功法則をそのままなぞろうとすると、自分の判断を失い、周囲の顔色ばかりをうかがう人間になってしまうことさえあります。

たとえば、「いまはオルカンが買いだ」「ビットコインよりもきんを買っておいたほうがいい」「ポケモンカードが儲かる」など、ネットで稼ぎ方について検索しただけでも、方法はいくらでも出てきます。全員が情報に飛びつけば、儲けるのは誰でしょう。はじめからそこにいた人たちだけではないでしょうか。

つまり、成功法則というのは、広まった瞬間に価値を失うものなのです。
誰でもできるようになった方法は、すでに競争のなかに組み込まれています。

ここに、人生の難しさがあります。人は、正解を知りたがります。この方法をやれば成功する。このやり方を守れば失敗しない。そんな「万能な答え」を求めてしまうのです。

しかし現実の世界は、そんなに単純ではありません。状況は常に変わり、人も変わり、時代も変わります。誰にでも当てはまる成功法則は存在しません。けれども、ここで一つだけ断言できることがあります。

成功法則はなくても、失敗の本質はあるということです。プロ野球界で名監督として知られた野村克也氏は、こんな言葉を残しています。

勝ちに不思議の勝ちあれど負けに不思議の負けはなし

成功の道は人それぞれですが、失敗する人には驚くほど共通点があります。たとえば、「感情的になり、言わなくていいことまで口にする」、「優越感に駆られて、人を蔑んでしまう」「自分の立場を利用して、相手に断らせる道を絶つ」などが挙げられます。こうした行動には、共通する構造があります。それは、「自分」を守ろうとするあまり、相手の尊厳を傷つけてしまうことです。

人は、正しいことを言われたからといって、必ずしもそれを受け入れられるわけではありません。言い方や態度によっては、その内容よりも「言い方」に反応してしまいます。すると、問題の本質ではなく、感情の対立が前面に出てしまうのです。

どれほど合理的な指摘であっても、相手の立場や感情を踏みにじる形で伝えられれば、人はそれを拒絶します。逆に、多少不完全な意見であっても、相手への敬意が感じられれば、耳を傾けようとします

言葉は問題を解決する道具にもなりますが、同時に関係を壊す刃物にもなります。
人が失敗する場面をよく観察すると、そこには同じパターンが見えてきます。

① 正しさで相手を詰める
② 勝ち負けで会話をする
③ 相手の立場を想像しない

この3つが揃ったとき、人間関係は確実に壊れます

人は間違いを指摘されても怒りません。恥をかかされたときに、心を閉ざしてしまうのです。

いつも機嫌のいい人が考えていること
和田 博信(わだ・ひろのぶ)
1977年愛知県生まれ。高知県育ち。sooupコンサルティング代表取締役。
日本サムスン、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、EY税理士法人を経て、2006年にフルライン株式会社に参画、2016年sooupコンサルティング創業。
現在は管理部門支援を行い、東レやロイヤルホテルなどの大企業からベンチャー企業まで、累計660社以上のコンサルティングに携わる。
これまでに累計1,000億円超の収益改善を実現し、3,600件以上のクライアントの社内外で課題解決したノウハウを「落としどころの本質」として企業・団体研修も実施。
高知県をこよなく愛しており、高知県に6年連続企業版ふるさと納税を行う。
先天性心疾患を抱え、36歳ときに多臓器不全で臨死体験を味わったことをきっかけに、人生をいかに効率的に生きるかを常に考えている。
本書が初の著書。

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