本記事は、沢渡 あまね氏の著書『定時で成果 残業ゼロでも目標を達成するチームづくりの教科書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の中から一部を抜粋・編集しています。
「意外性」を見逃さない
メンバーの強みを活かした仕事の割り振りができると、無理のない分担が生まれ、残業も減っていきます。
メンバーと(または上位者、あるいは顧客などさまざまな人たちと)対話や会話をするうえで、大切にしてほしいのが「意外性」の発見と指摘です。他者とコミュニケーションや仕事をしていると、本人も気づいていない意外性を見つけられることがあります。
たとえば次の意外性について、率直かつポジティブに言葉にしてみましょう。
- 意外な着眼点
- 意外な発想
- 意外な強み
- 意外な意欲
「その発想は私にはなかったです。想定外です」
「あなたの経歴、面白いですし強みだと思います」
このように。
人は自分では気づかなかった意外性を指摘されると、それが自己効力感や自信に変わることがあります。普段、同じ環境で、同じ顔ぶれで、同じ仕事だけをしていると、意外な強みや面白み、可能性などに悪気なく気づけないものです。だからこそ、越境してさまざまな人たちとフラットな対話をする所作が大事なのです。
相手がたとえいつものメンバーであっても、リラックスして、鎧を脱ぎあって、普段の仕事以外のことなども話しているうちに、お互いの意外な強みや面白さに気づくこともよくあります。そうして見えてきた意外性は、素直に明るく示しあいましょう。
心理学では、「ジョハリの窓」というフレームワークがあります。自分が「知っている」「知らない」、他者が「知っている」「知らない」の2×2の4象限で示される窓を模した図です。この図のうち、秘密の窓、すなわち相手が知らない窓をあなたが開けることで、相手はあなたに対してポジティブな気持ちを高めるかもしれません。さらに相手もあなたも知らない窓、すなわち未知の窓が開けば最高。
「この人と対話していると、自分の新たな可能性が発見できる」
「この人とご一緒すると、自分たちの悩みや目標が言語化される」
このように、感性が揺さぶられ、感動が生まれます。
意外性の発見による感性の揺さぶりと感動創造。それは相手、いやあなたにも「またこの人たちとご一緒したい」「次もこの人たちと仕事をしたい」気持ちを高め、お互いの関係を共創の関係に進化させます。
意外性の発見からの感動創造からの共創。その流れをイメージし、意外性を言葉にしあう習慣をチームにインストールしていきましょう。
行動を促す一言
それは意外です! 面白いです!
大手自動車会社、NTTデータなどを経て現職。500以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演を行う。主な著書は『ブリリアント・ジャーク静かにチームを壊す人たち』(三笠書房)、『組織の体質を現場から変える100の方法』(ダイヤモンド社)、『新時代を生き抜く越境思考』『EXジャーニー』『バリューサイクル・マネジメント』『職場の問題地図』(いずれも技術評論社)、『「推される部署」になろう』(インプレス)など。趣味はダムめぐり。#ダム際ワーキング推進者。
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