1. ビットコインとは


ビットコインは、10円玉や1000円札のような硬貨や紙幣と違って、物としては存在しない「仮想通貨」です。なお、仮想通貨の主な例としては、「モバゲー」の「モバコイン」や「モバゴールド」があります。
しかし、同じ「仮想通貨」という分類でも、モバゲーのゲームを楽しむための仮想通貨と、ビットコインといわれる仮想通貨の性格は少し異なります。ビットコインは、米ドルやユーロ、円などに簡単に交換することができ、またネット上で物を買ったり、サービスを受ける際の支払いにも利用できます。つまり実際のお金にかなり近い性格をもった仮想通貨といえます。

ビットコインの流通量はプログラムによって決まっており、あと20年ほどで供給量がピークになるように設定されています。つまり、ビットコインは、円やドルなどと異なり無制限に通貨を発行できる仕組みではありません。そのため、ビットコインの支持者が増えれば通貨の価値も維持されて、需要と供給の関係から貨幣価値が上がりやすい構造となっています。

またビットコインは、P2P方式で取引される仮想通貨です。中央銀行や銀行を介さずに個人間でお金の取引ができるので、送金などの手数料が劇的に安くなっています。国外への送金もスムーズに行うことができます。また円やユーロはカントリー・リスクがつきものですが、ビットコインはその心配がありません。グローバル社会の新しい通貨といえます。

【ビットコインの歴史】

ビットコインは、2009年に開発されて現在に至ります。ビットコインの流通のきっかけとなったのは、2010年5月にオンラインフォーラムで「だれか10000ビットコインとピザを交換してくれないか?」と呼びかけたのが流通の始まりといわれています。その後、ビットコインの発行システム、運用システムを支持する人が増えてビットコインの価値は上がっていきました。
開発当時は1ビットコイン1セント以下の価値しかなかったものが、2013年4月には1ビットコイン200ドルという値をつけました。約4年でビットコインの価値は20000倍に膨れ上がっており、最初に10000ビットコインでピザを販売した人は、約2億円を手にしています。また、その他にもフェイスブック相手に訴訟を起こしたウィンクルボス兄弟もビットコインで約11億円を稼いだと言われています。