2015年3月開通


北陸新幹線の開業がもたらす影響とは

2015年春の北陸新幹線開業を控え関連銘柄が注目されている。富山県、石川県、それぞれの自治体ではPRが盛り上がっている。北陸新幹線は現在の長野新幹線が延伸し、上越妙高、糸魚川と新潟県を通り、黒部宇奈月温泉、富山、新高岡と富山県内に3つの駅を新設、そして金沢が終着駅となる。最速列車である「かがやき」が東京から金沢を2時間28分で結ぶ。

さらには停車駅が多い「はくたか」、また富山と金沢間を行き来する「つるぎ」、他には東京と長野間を「あさま」が運行する。北陸の人たちが待ち望んだ新幹線の開通は、地元への注目度が高まるだけでなく経済効果の上昇も期待されている。


潜在的な“誘致力”をパワーアップさせる各県の魅力

石川県においては、東京までの所要時間が現状の約4時間から約2時間半へと大幅短縮。石川県の観光産業は、兼六園など名所を数多く抱えた“北陸の小京都”と言われる地域で、もともと非常に活発だ。県は「首都圏誘客500万人構想」を掲げ、「新ほっと石川観光プラン」として2015年の新幹線開通を大きくアピールしている。

石川県観光戦略推進部によると2013年の観光消費額は2602億円であり2015年目標は3200億円になる。観光戦略推進部を新設、部内に観光振興課、首都圏戦略課、国際観光課、国際交流課を設置し、それぞれに細かな役目をもたせ全世界や首都圏からの観光客の誘致を目指している。

一方、富山県においては、東京までかかる時間は現状の3時間11分から2時間7分と1時間あまりの短縮となる。これまで首都圏から日帰りでは難しかったが往復4時間となり十分可能な距離になる。富山県はその水のきれいさや真面目な県民性から「ものづくり」の県として有名な地域。そのため産業・地域活性化を加えて観光とツートップの布陣で、北陸新幹線開業のシナジー効果を最大限に活用する。