◉売買代金


売買は、「何円で何株取引されたか」が問題です。そして、テクニカルを追いかけても見えてこないのが、その日の「平均取引単価」です。
平均取引単価は証券会社の株価ボードの項目でVWAPと書かれているものです。VWAP×出来高=売買代金となります。

証券投資の正解(利益)は 売却価格 − 購入価格 >証券会社の手数料 ですので利益が乗っている者が多い相場なのか、損を抱えている者が多い相場なのかを判断できます。
少し詳しい方だと「ボリュームチャート」があるじゃないか!とご意見を頂くかと思いますが、テクニカルチャート(株価の表)の特性で時間軸の幅に取引高を組み入れるため確認程度でしか使用しない事が多いと思います。
また、出来高を追いかけても売買代金と同時に計算して考えない限りVWAPが見えて来ないのです。


◉PIVOT


それでも経験上、極端な変動が無く出来高が一定量ある場合、((高値+安値)+終値×2)÷3で概ねVWAPに近い数値が出る事が多いので、予測の精度を高めたい時に利用する計算式です。
お気づきの方も多いかと思いますが、この計算式はPIVOTというテクニカルの計算式です。

「そんな事しなくともVWAPだけでわかるんでしょ」と言われそうですが、このVWAPは時系列データが無く、出来高の時系列は有りますが、売買代金の時系列が入手できないので正確な平均売買代金が5日程度しか手に入らないのです(無料情報では存在しないと思います)。


◉テクニカルを覚えて投資を始めよう〜東京市場に立ち向かったある日の事〜


さぁ、投資を始める為のテクニカルは簡単な算数という事でテクニカル項目の要領(売り時・買い時)も勉強したので実践で試してみましょう。

自分の購入した株が下落し、テクニカルの「売り時」に差し掛かりそうになりました。2006年頃から「逆指値注文」と言う注文方法が出来るようになったので「テクニカルの売り時価格まで下がったら売り注文を執行する」と注文を出しました。
その株はテクニカルの売り時価格を下回り、売り注文は執行されました。しかし、終値では売り時よりも高くなっていました。
所謂「振り落とし」と言われる値動きで、このような事は良く見られる値動きです。特に人気のある銘柄や急騰して目立った銘柄などの不特定ながら参加者が多い銘柄に多く見られる傾向があります。

証券投資は時価総額の急増急減時を除き、最終的には誰かの損失が誰かの利益となります。従って、如何に安く手に入れ、如何に高く売るかが問題で、その為に、覚えたてのテクニカルを駆使して相場を張っても、そのポイントで仕掛けてくる相手がいるわけです。

それが誰なのかは明確になる場合、株価操縦で検挙される場合がありますが、大抵は、「よくある値動き」とされてしまうのも常です。テクニカルで動く人を「カモ」にしているケースも多々見受けられます。

「この会社は信用できるが、この所の値動きの癖が悪い」と考えてもいいでしょう。先ほどは「損をしたケース」でしたが、株価が上昇しテクニカルの「売り時」で売ったら、その後も上昇し続けるケースもあります。

損をした人も利益が少なかった人も口を揃えて「テクニカルのだまし」などと言われる事がありますが、もともと単純計算の組合せなので、状況にあわせた尺度のテクニカルと経験則の判断をしていかなければ、証券投資の正解(利益)に近づきません。

テクニカルを勉強して判断する時がヒューリスティック・判断の結果が認知バイアスとなり何度も取引でヒューリスティックと認知バイアスが蓄積されなかなかニュートラルではいられなくなるのも人間的習性です。
「自然」でいられなくなり、人によっては「般若心経」を学んでみたり、「占星術」に嵌ってみたりする程です。
普通の暮らしでいえば「迷い」が出た時に縋るものですよね。


◉改めて投資と対峙する


・資産運用をしていく中で、先ずはどの程度を株式に振り分けるのか?
・次にリスク(損失)は何%取るのか?期待値(利益)は何%に定めるか?
・損失を出した場合、再投資するのか?撤退するのか?
・利益を出した場合、再投資するのか?現金化し撤退するのか?

この様々な選択を自分一人で行うのか、アドバイザーに任せるのかは人それぞれですが、投資はタイミングですので、現時点で投資を考えている方で「専門的知識」が不足していると感じている方は自分に合った「投資アドバイザー」を探しに出かけてみては如何でしょうか。

BY G.Y

photo credit: Travel Aficionado via photopin cc