金融緩和と実体経済の改善が奏功

機械受注額増加の背景には、金融緩和の継続と実体経済の改善があると考えられる。

日銀は昨年10月に追加の金融緩和を決め、12月もマネタリーベースは前年同月比で38.2%と増大。その結果、金銭が増えて価値は下がり、貯蓄より消費の動きが現れる。そのため予想インフレ率が高まる代わり実質金利は下降、(実質金利=名目金利-予想インフレ率)設備投資をしやすくなる。

また雇用と賃金も改善が続いており、12月は完全失業率が前月より0.1ポイント、現金給与総額も前年同月比で1.6%アップした。さらに原油価格が前月より21.9%下落し、12月末には1ドル119.68円にまで円安が進むなど、原油価格の低下も企業の損益面でプラスの足がかりとなりうる。

このように経済政策と実体経済の改良で、企業が設備投資をしやすくなり、機械メーカーへの発注増加に結び付いたと考えられる。


先行きの明るい見通し

今後も先述のような現象が続けば、機械受注額の増加する可能性が高い。1月のマネタリーベースは前年同月比で37.4%と増え続け、実質金利が下がりやすくなっている。また雇用体制や賃金の向上で、今後は消費も戻ることで景気回復の見込みが期待できる。

内閣府も船舶・電力を除く民需について、今年第1四半期は前期より1.5%増す見通しを立てているため、昨年第3四半期の5.6%、第4四半期の0.4%に続く3期連続の上向きとなる。機械受注額の動向には、引き続き注目が必要である。

(ZUU online)

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