③欧米市場に比べて日経平均は割安?
続いて、外国人投資家にとって欧米市場との相対的な魅力度という観点で日本市場を見ていきたい。先ほど東証一部銘柄のPERは2015年1月現在で18.7倍であると述べたが、米国S&P500のPERは19.86倍、ドイツDAXのPERは19.6倍である。PERの面からは東証は魅力的な市場であると言えるだろう。また、NYダウ及び米国S&P、独DAXは史上最高値及びそれに近い水準にあるのに対し、日経平均はまだ上昇余地があると考えられる。
④一時的な調整発生の可能性あり
これまで、指標、需給、欧米市場との相対的魅力度という3つの観点からは、どれも日経平均は追加上昇の余地があるという結果になった。しかし、27日現在の騰落レシオは140.57%であり、買われすぎのサインが出ている。また、指標、需給、欧米市場との相対的魅力度ともに長期的な観点では追加上昇の余地があると言えるが、2月末は原油市場が下げ止まったこと、EUのギリシャへの融資延長が決議されたこと、FRBが利上げに対して慎重な立場を維持していること等、リスク要因が後退していることを考慮しなくてならない。
ここ数年の日経平均の動きを見ると、海外・特に新興国発のリスク要因が顕在化して、海外投資家がリスクオフになった際に、一時的に調整する傾向にある。逆に言うと、一時的な調整で株価が下落した際は押し目買いチャンスであるかもしれない。日本企業の2015年3月決算は増益に転じることが予想され、基本的な上昇傾向にあると思うが、リスク要因、特に政治的なリスクの顕在化に注意すべき状況であると言えるだろう。
(ZUU online)
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