シェアオフィス・リノベーション
(写真=Thinkstock/Getty Images)


進むオフィスの2極化

オフィスの2極化が始まってから久しい。新築の大規模オフィスビルはインテリジェント化し、天井も高く、OAフロアや個別空調、環境配慮、制振や免震の構造と言った多機能化が進み、中古の中小規模のビルとの差が広がっている。

一般的に鉄筋コンクリートや鉄骨構造のビルの躯体は、50年程度は持つため、機能が古くなったとしても取り壊す必要性はない。空調設備が15年、エレベーターが30年程度で更新の時期が来てしまうが、躯体の耐用年数は50年程度であるため、途中で多額の費用をかけて修繕するのが通常だ。

しかしながら、いくら空調やエレベーターを更新してもテナント入居に繋がるとは限らない。修繕の費用対効果が低いのがビルオーナーの悩みであろう。

そこで今回は、中小ビルが新築の大型ビルに打ち勝つためのシェアオフィスへのリノベーションを紹介したい。


シェアオフィスとは

シェアオフィスとはどういうものであろうか。明確な定義はないが、複数の利用者が同じスペースを共有するもので、一部屋が7~24坪程度の小割オフィスに、会議室やコピー機等のOA機器を共有するタイプが多い。広い机を共有するコワーキングタイプのものもあり、東京や大阪で急増中だ。一般的には旧来型のオフィスより賃料単価の相場が高くなり、都心3区では坪単価が1.5~2倍まで上がるようなケースもある。


シェアオフィスの需要者

主な需要者は起業したばかりの企業や、弁護士や税理士、大企業の出先機関、外資系企業のスタートアップオフィスなどがある。IT系やデザイン系のオフィスも多い。都内の場合、小さい会社が中古マンションの一室を借りている形態が多いため、中古マンションからシェアオフィスへ移転するケースが目立つ。


シェアオフィスの魅力

需要者としては、受付があり、オフィスと会議室が別で、男女のトイレも別なところに魅力を感じる。受付があれば、それだけで格が上がったビルに入居した感じになるし、会議室が別であれば、その分専有部は広く作業スペースとして利用できる。また女性社員にとってはトイレが別であることが喜ばしい。

また、大きなニーズとしては会社の本社登記が出来ることだ。通常、中古マンションであれば居住目的の賃貸借契約となっているため、本社登記がなかなか出来ない。またメールボックスにも堂々と社名を表示できないといった事情もあり、それらが解決できるシェアオフィスは魅力的だ。