悩めるビジネスマン
(写真=Thinkstock/Getty Images)

21世紀に入ってから、ITの導入により各業界は飛躍的に生産性の向上が見られるようになってきている。しかし、その中からホワイトカラーの生産性だけを取り出してみると、必ずしも満足のいく結果になっていないのが事実だ。いまだにコンサルティングファームでは、ホワイトカラーの生産性向上を大きなテーマに掲げ、クライアントと向き合っているところも多い。

特に日本企業の場合、バックエンドのITシステム導入については非常に積極的で、欧米系企業と遜色のないレベルに達しているといえる。しかしながら、フロントエンドとなるホワイトカラーの生産性向上を、第一義的な目標として改革を進めるケースは、依然として少なく、他社での実績を見てから導入しようとする姿勢が強いことが、特徴の一つとなってきている。

しかし、ホワイトカラーエグゼンプション(残業代ゼロ法案)の導入が議論されるようになってから、ホワイトカラーの生産性自体が、より注目されるようになってきている。これは雇用する側とされる側の双方にとって非常に重要なポイントになってきているのだ。


コモディティ化する業務は生産性よりもコストダウンで対応する傾向が

企業の視点で見た場合、この法案によって、販売管理費における人件費の圧迫を少しでも減らしたいという思惑が見え隠れしてくる。特にコモディティ化する業務については、できるだけ安い賃金で人を雇用するようになりつつあるし、BPOやBTOといったアウトソーシング手法を導入することでTCO(総保有コスト)の最適化をはかろうとする企業も多くなっている。

しかし、これは本質的なホワイトカラーの生産性の向上とは別のものであり、単なる労働コストを削減することに奔走しているに過ぎない。同じコストであっても、本質的な生産性を上げることに、より注力すべき時代が到来している。