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(写真=Thinkstock/Getty Images)


さらなる進化を遂げるEコマース あと5年で市場規模は85.7%増へ

今年2月、米国家電量販店2位のラジオシャックが経営破綻しました。アマゾン・ドット・コムのネット通販での台頭が原因といわれており、同様の脅威が総合小売大手のシアーズにも及び、破綻懸念も出ています。

米国では、2014年の実店舗への客足は全体で前の年より2割減少、急速なネット通販の浸透が小売業界の再編・淘汰を加速させています。日本も同様に、ネット通販市場の成長が続いています。総務省がまとめた2014年の家計消費況調査によると、2人以上の世帯がネットを利用した支出の月平均額が前年比8.4%増の6498円で、10年前の3倍となりました。

2015年1月分のネットショッピング支出額は9531円と利用額は右肩上がりに伸び、利用世帯の割合も拡大傾向にあります。ネット通販拡大の背景には、消費者のライフスタイルの変化に伴う商品ラインナップの拡充、スマホ対応、配送の迅速化、価格の安さなど、需要に沿った新たな取り組みがあります。購入する商品の上位は、男性が書籍・雑誌、CD・DVD、女性が衣料、化粧品、60代では旅行、ホテル予約となっています。

さまざまなECサイトが増える中で変化がめざしいのは、アパレル業界です。わずか10年前までは、衣服は店舗で直接見て買うのが当たり前でしたが、アパレルのEC市場は急拡大し、2013年の1.4兆円から2020年には85.7%増の2.6兆円まで伸張する見通しを経産省が示しています。

消費者が服を選ぶ際にポイントにすることのひとつとして、各アイテムのコーディネートがあります。これまではファッション雑誌がコーディネートイメージを提供することで購買に繋げていましたが、今や雑誌媒体は陰りをみせ、より手軽なネットがその役割を担いつつあります。WEAR、iQON等、掲載された膨大な写真を見て即注文可能なコーディネートアプリが人気です。

また、スマホを使って個人間で商品を売買できるフリマ(フリーマーケット)アプリの利用も広がっています。売りたい商品をスマホで撮影し簡単に出品できるしくみで、従来、CtoC(個人間)取り引きは主にPC経由で行うヤフオクなどが一般的でしたが、スマホの普及により若い女性を中心にメルカリやフリルといったフリマアプリが人気を集めています。さらに、家具の分野も、AR(拡張現実)を活用し自宅に居ながら家具の配置をシミュレーションできるサービスが始まるなど、ネット通販へのシフトも進んでいきそうです。

他にも、中古車ではアマゾン・ジャパンが中古車販売のネクステージと組んで昨年からネット通販を開始、ガリバーインターナショナルも、今年の3月に参入しました。小売り各社は、実店舗とネットを融合させた「オムニチャネル」戦略を強化しており、実店舗は商品を見るだけといったショールーミング化を防ぐ努力もしています。