日系鉄道車両メーカーの双璧、日立と川崎

タイをはじめとした各国で新幹線が導入されるとなれば、もちろん、新幹線の車両の需要も見込める。日系メーカーも鉄道車両製造で海外勢としのぎを削っており、この分野でも、強力に鉄道車両事業を推進している企業が目立つ。

その中でとりわけ注目されるのが日立製作所 <6501> だ。同社は、近年、高い総合力を生かして社会インフラ分野での取り組みも進めており、鉄道もその一環。英国高速鉄道向けの車両を受注、納品したり、イタリアの大手鉄道システム・製品メーカーのフィンメカニカから信号事業などを取得するなど、欧州を中心に鉄道事業の展開を推進している。その実績面からも、鉄道事業のさらなる成長が期待されている。

ほかにも、鉄道車両メーカーとしては、川崎重工業 <7012> や近畿車輌 <7122> も無視できない。両社とも海外での鉄道車両の受注、納品をした実績もあり、もしも上手くプロジェクトに参画できれば、さらなる事業展開が見込めそうだ。


信号、電器関連でも存在感示す日系

新幹線をはじめとした鉄道を機能させるには、ほかにも、交通システムや信号、電器製品も当然、必要になる。そうした企業、いわずもがな、名だたる日系メーカーだ。

まず、鉄道の交通システムでは、三菱重工業 <7011> だ。台湾の新幹線は同社も加わった連合事業体で受注したもので、新幹線の輸出実績を持つ点で、今後も新幹線のプロジェクトにかかわっていく可能性もある。ほかにも、次世代型路面電車システムのLRTや、LRVといった鉄道事業にも携わっているのも特徴だ。

さらには、電器メーカーでも、東芝 <6502> や三菱電機 <6503> もIHRAに名を連ねていることから、新幹線事業に上手く加わっていく可能性もあるといえるだろう。いずれにせよ、新幹線の輸出は安倍政権も積極的に展開するまさに国家プロジェクトとなっており、そこにどのような企業が食い込んでいくのか、また市場でどのような評価が行われるのか、動静を見守る必要がありそうだ。(ZUU online 編集部)

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