航空会社や空港の調査、格付けを行うイギリスの航空サービスリサーチ会社、スカイトラックス社が、6月16日、「ワールド・エアライン・アワード2015」を発表した。
このなかで、世界で最も優れたエコノミークラスシートに贈られる「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」第1位に、日本航空(JAL) <9201> の国際線エコノミーシートが選ばれ、話題になっている。同部門で日本のエアラインとしては初の受賞、また、JALの受賞は2013年の「ベスト・ビジネスクラス・エアラインシート」に続いて2度目。
JALのエコノミークラスシートは何が評価されたのか?
「新・間隔エコノミー」を謳い展開を拡大しているJALの国際線エコノミークラスシート。2013年1月に導入され、B777-300ERおよび200ER、B767-300ERで採用の「JALスカイワイダー」は、従来の座席の前後幅約79㎝から約7㎝広げて、約86㎝に。また、シートのスリム化によって約3㎝生み出し、計最大約10㎝も足元スペースが広がった。
たった10㎝?と思うかもしれないが、長いフライトになればなるほどその差は効いてくる。特に米系エアラインでつらい思いをしたことのある人には、その広さを実感していただけることだろう。
導入路線は、羽田―ロンドン、パリ、サンフランシスコ、シンガポール、成田―ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、フランクフルト、クアラルンプール、ハノイ、マニラ、ホノルル、ジャカルタ、シンガポール(7月1日~10月24日)。
さらに、2014年12月導入、B787-8、9で採用されている「JALスカイワイダーⅡ」は、現在主流の横9席(3-3-3)の配列ではなく横8席(2-4-2)とし、横幅約5㎝のゆとりに加え前後間隔も約5㎝広げ約84㎝に。同型機では世界最大級の居住空間を誇る。10.6インチのモニター、シートポケットなど細部にもこだわった。導入路線は成田―ジャカルタ、デリー、ニューヨーク、ジャカルタ、パリ、ヘルシンキ(同期間)。
さて、JALに続く2位以下のベスト・エコノミークラスシートを紹介していこう。