最終財は緩やかな上昇基調が続く

7月の需要段階別指数(国内品+輸入品)をみると、素原材料価格が前年比▲22.5%(6月:同▲21.2%)、中間材価格が前年比▲3.1%(6月:同▲2.2%)、最終財価格が前年比1.3%(6月:同1.5%)となった。

最終財価格は15年1月の前年比0.1%から7月には同1.3%まで伸びが拡大しているように、国内需給の改善に伴い川上製品から川下製品への価格転嫁が進んでいることが示唆される。

一方、原油価格は下落基調での推移が続いており、素原材料価格、中間財価格は当面軟調な推移が続くとみられる。今後、素原材料価格、中間財価格が波及する形で最終財は伸び率を縮小することが予想される。

輸入物価指数変化率の寄与度分解


国内企業物価はマイナス圏で一進一退の推移が続く

国内企業物価(消費税を除く)の下落幅は年初をピークに縮小傾向にあったが、ここにきて下落基調を強めている。中国経済の減速などを受けて国際商品市況が悪化しているほか、原油価格の下落を背景に石油・石炭製品が下落に転じていることが物価押し下げ要因となっている。

一方、為替については米国が利上げに向かう中、日本銀行による量的・質的金融緩和が継続されるため、緩やかな円安が続くとみている。

今後、円安を主因とした輸入物価上昇によるコスト増を価格転嫁する動きが高まるものの、当面原油価格下落による物価押し下げが続くことから、国内企業物価(前年比)はマイナス圏で一進一退の推移が予想される。

(*1)1.機械類:はん用機器、生産用機器、業務用機器、電子部品・デバイス、電気機器、情報通信機器、輸送用機器
2.鉄鋼・建材関連:鉄鋼、金属製品、窯業・土石製品、製材・木製品、スクラップ類
3.素材(その他):化学製品、プラスチック製品、繊維製品、パルプ・紙・同製品
4.為替・海外市況連動型:石油・石炭製品、非鉄金属
5.その他:食料品・飲料・たばこ・飼料、その他工業製品、農林水産物、鉱産物
(*2)1.機械器具:はん用・生産用・業務用機器、電気・電子機器、輸送用機器
2.その他:繊維品、木材・同製品、その他産品・製品

岡圭佑
ニッセイ基礎研究所 経済研究部

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