国債,金利,推移
(写真=PIXTA)

世界の株式市場が不透明感に包まれる中、投資先を見失っている投資家もいるようだ。相場が荒れている状況では売られ過ぎた銘柄を発掘するのも大切だが、中長期的にみた場合、価格変動リスクが比較的小さい債券投資を検討するのも良いのではないだろうか。その中でも、日本の10年国債は変動金利であるために、金利が上昇しても目減りしにくい性質があり、おすすめできる。

国債とは

国債とは、国が発行する債券である。債券とは要は借金であり、発行することで投資家から借金をするといえば分かりやすいだろう。

新興国であれば国債が債務不履行(デフォルト)に陥り、元本が返済されないというリスクが比較的高くなるが、先進国ではデフォルトのリスクは低い。日本国債も、元本が返済されないという可能性は小さいといえる。「元本割れのリスクがない」という文言は、預金保険の対象となる1,000万円以下の定期預金の多くにもあてはまる 。

だが、現在定期預金金利は低水準で推移しており、ネット銀行のキャンペーン金利でも0.2%台程度の金利 にとどまっている。一方の国債は、日本の10年国債の変動金利が2015年でも0.3%を上回る時期があり、より多くの利息が期待できる商品といえる。

主な国債の種類と金利

国債は、大きく「割引国債」と「利付国債」の二つに分けられる。

「割引国債」とは額面価格よりも安い価格で発行される国債である。期間中に利息が発生せず、満期時に額面金額が償還されることで購入価格と額面金額の差が利息相当額となる。

一方の「利付国債」は、額面価格で発行され、期中や期末に利息が支払われる国債であり、固定金利のものと変動金利のものがある。固定金利であれば発行時の金利が期末まで適用されるのに対して、変動金利では一定期間ごとに金利の見直しが行われる。

個人向け国債は「固定金利3年」「固定金利5年」「変動金利10年」 の3種類が発行されている。

固定金利は、購入時点で利息額が確定しているため見通しが立てやすいというメリットがあるほか、市場金利が低下した場合でも、当初設定されていた金利を受け取り続けることができる。

変動金利は、購入時点での金利が期間中に変わるため見通しが立てにくいというデメリットはあるものの、市場金利が上昇した場合には資産の目減りを防ぐ効果を発揮する。

10年国債とは?金利の推移を知る

個人向け国債3種類のうち、主力と言えるのが「変動金利10年」 だ。10年国債は半年ごとに金利が見直され、その利率は「基準金利×0.66」 で計算される。ただし、金利が低くなりすぎるのを防ぐために最低保証金利0.05%が設定されている。

ちなみに2015年9月15日に発行される第65回変動10年国債の金利は0.26%(税引前) 、最低保証金利を上回っている。同時期に発行される固定5年国債や固定3年国債の金利が、最低保証金利である0.05%であるのとは対照的だ。

このことからも、変動10年国債はより多くの利息を得るのに適した投資商品だということがお分かりいただけるだろう。

ちなみに10年国債は、発行後1年が経過すれば中途換金することもできる。直前2回分の利息額はとられてしまうが、元本割れすることはない。

したがって、万一資金不足に陥り、国債を換金せざるを得なくなったとしても、2回分の利息をあきらめるだけで大きな損失を被らずに済むというわけだ。

国債の買い方

個人向け国債は、1万円以上1万円単位で購入することができ、少額投資が可能だ。毎月発行なされていることもあり、比較的投資しやすい商品だといえる。

購入は証券会社や銀行、郵便局などで行える。

どこで購入しても手数料がかからないため、手数料だけを意識すれば購入場所はどこでもよいのだが、その際「国債購入キャンペーン」などを実施しているところで購入するとさらなるメリットを享受できるだろう。

個人向け国債購入キャンペーンを頻繁に行っている金融機関として、ネット証券であるSBI証券が挙げられる。せっかく国債を購入するなら、キャンペーンを活用できる証券会社を選ぶほうをお勧めしたい。

SBI証券では8月28日まで、個人向け国債の50万円以上購入で金額に応じたキャッシュバックが受けられるキャンペーンを実施していた。過去にも同様のキャンペーンが行なわれていることから、今後も期待していいだろう。

詳しい国債購入方法はこちら
>> 国債購入の3ステップ

【SBI証券の口座開設方法】

個人向け国債のキャンペーンも気になるSBI証券で口座開設をするなら、以下の簡単なステップを踏むだけでよい。

まず、オンラインで口座開設申込を行い、本人確認書類を郵送もしくはメール、Webアップロードのいずれかで送付する。本人確認書類の提出後、証券会社で所定の手続きが済めば、ユーザーネームやパスワードが郵送される。

届いたらユーザーネームやパスワードを利用してログインを行う。ログイン後の画面で、出金先金融機関などを登録することになる。その後、SBI証券からの口座開設完了通知を受け取る。書面を受け取って、取引を開始しよう。

ただし、本人確認書類の郵送を選択した場合には、この段階で本人確認書類の返送用封筒などが届くため、返送する必要がある。

SBI証券では、個人向け国債のほかに個人向け社債も販売することがある。個人向け社債とは会社が個人投資家に向けて発行する債券であり、国債より金利が高い傾向がある。

2015年4月に発行された「SBI債」は1年満期で金利1.43%、 たちまち完売したという。このように人気の高いSBI債を購入できるのはSBI証券だけである。

もしSBI証券に口座開設を検討しているなら、SBI債も考えてみてはいかがだろう。1年という短期であり、かつこの高金利は実に魅力的だ。個人向け国債よりも優れた利率で、多くの利息を受けられるメリットがついてくるのだ。

「株式投資ほどリスクを取りたくはない、でも定期預金の金利には不満」という人は、債券投資を検討してみよう。債券の中でも個人向け国債は安全性が高くオススメだ。

ただ、変動10年国債であっても金利水準は1%を下回っているのが現状だ。ローリスクでより多くの利息を得たいなら、SBI債の購入を考えてみてはいかがだろうか。

>> SBI証券の口座開設はこちら