ThinkstockPhotos-464970513 (写真=Thinkstock/Getty Images)

7月に『ビンテージマンションで楽しむスタイルのある暮らし』という本が出版されたが、ビンテージマンションのみをテーマにした本は初めてとのこと。この本の仕掛け人である編集者の株式会社エクスナレッジの佐々木優氏に話を伺った。 (提供: storie9月11日掲載記事

storie:なぜいま、「ビンテージマンション」なのでしょうか?

佐々木氏: 以前から「ビンテージブーム」が起きていて、雑誌でビンテージの家具や古家が取り上げられたり、都心の「ビンテージマンション」の特集が組まれたりして、人気があることを知っていたので、需要はあるのではないかと考えていました。ただ、これまでに本としてまとめたものがなかったので、やったら面白い、若い人にも響くのではないかと思いました。

storie:取材された入居者の方々にはどのような方がいらっしゃいましたか?

佐々木氏: やはり富裕層の方が多いのです。ただ、30-40代でビンテージマンションに住む方も増えてきています。ビンテージマンションは、住み心地がよいので、住んでいる方が引っ越しをしないので、なかなか空きが出ないのですが、代替わりがあったときなどに徐々に若い方が入ってきているようです。

ビンテージマンションは、セキュリティがしっかりしているので、部外者は中には入れないのですが、取材で中を見せてもらうと古いものが残っていて、カッコイイと思いましたね。

storie:ご自身ではビンテージマンションをどう定義されますか?

佐々木氏: ひと言でいえば、「男の憧れ」です。本の「あとがき」にも書いたのですが、「気付き」が多い建物と思います。高いデザイン性だけでなく、隣の人が何をやっている人か近所でわかっていて、コミュニティーが残っているのですね。

古き良きものが残っていると感じました。正直、もう少し汚いかなぁというイメージもあったのですが、管理が行き届いているので、きれいでした。

storie:印象的なマンションはどこですか?

佐々木氏: 川口アパートメントですね。これまで一度も取材を受けたことがないということでしたので、本邦初公開になると思います。ビンテージマンションは、普通の物件よりも家賃は高かったり、また最新のものに比べたら設備も古いので、冬寒くて、夏暑いといった難点があります。それでも物件の空きが出ないということは、古き良きものを好む方が住み続けているのではないかと思います。

p130_川口アパートメント 【川口アパートメント(文京区春日 )】 (※写真:今津聡子、撮影協力:株式会社フリーダムコーポレーション)

storie:写真を拝見すると、当時の建築のトレンドのようなものが感じられますね。

佐々木氏: そんなに古さは感じないですね。ある建築家が、「正しく古いは、常に新しい」という言葉を残しています。建築物はその時代の最先端のデザインを追ってはいけない。建物はずっとそこに残るので、時代を選ばず愛され続けるものを建築しないといけない、ということです。ビンテージマンションが人気なのは、時代を選ばない、常に新しいデザインであるからではないでしょうか。

storie:「あこがれ」以外で、若い方たちにも共有できるものは何でしょうか?

佐々木氏: シャトー東洋南青山のようなぜいたくなデザインのマンションは、今はもうできないと思います。最近のよくあるマンションに住みたくないという方には、おススメではないでしょうか。リラックスができて、部屋に帰りたくなる、そんな住まいだと思います。

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