italian02
(写真=HPより)


イタリアンが東京風を自称する理由

当時みかづき(三日月)は甘味喫茶で、主力商品は 「あんみつ」「アズキアイス」「関東煮(カントダキ、おでんのこと)」などだった(なぜ甘味処でおでんが人気かというと、当時は赤ちょうちんでしか食べられないものだったため、女性が気軽に食べられるものではなかったからという)。

その頃、東京・浅草のもんじゃ焼き店でも「ソース焼きそば」が流行していたこともあって、焼きそばを出すことにした。

だが、晴三社長は普通に焼きそばを出すのでは面白く無いと考え、「ミートソースと粉チーズをかけて、フォークで食べる」というスパゲティ風のメニューを考案した。

ソースはずっと東京の老舗ソース会社のものを使い、「中ばし」と同じように店員が調理する提供方法にしたことから、みかづきは「イタリアンは実は東京風」としている。


学校行事の定番メニューに

こうして生まれた「イタリアン」は、間もなく市内の小、中学校で行われる文化祭・バザーの食品メニューとして販売を要請されるようになり、学校行事の定番メニューとなった。

こうして「みかづき」まで行かなくても学校で「イタリアン」を食べることができ、次第に新潟市民のソウルフードと呼ばれるようになった。

今ではラインアップが増え、元祖「イタリアン」(330円)や「ビーフイタリアン」(400円)や「シーフードカレーイタリアン」(同)のほか、「きのこハンバーグイタリアン~おろしソース添え~」(530円)や「和風きのこイタリアン」(430円)が新たに加わった。自宅で温めて食べられる冷凍イタリアンもある。

最近では、9月25日から「鶏そぼろイタリアン」(400円)も仲間入りしている。もともと甘味処ということもあって、アイスクリームやサンデーなどのデザートメニューも食べられる。

新潟市で生まれ育った人にとってみれば、みかづきの「イタリアン」は、「時々ふと思い出して食べたくなる」、そんな味なのかもしれない。(ZUU online 編集部)

【関連記事】
渋谷の隣駅にあるラーメン店に「外国人観光客」が集う意外な理由
11月4日上場へ!日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の上場を徹底解剖
日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
日経新聞/日経MJから、四季報まで全てネットで閲覧可?その意外な方法とは
証券業界に革命?「独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)」に注目が集まる理由