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(写真=PIXTA)

秋分の日も過ぎ、一気に秋めいてきた日本列島。よく「芸術の秋」という表現が使われるが、なぜ秋が芸術の季節となったのかご存じだろうか。1918年発行の雑誌『新潮』に「美術の秋」という表現が登場したのがもともとで、日展、院展、二科展などの絵画の公募展覧会が秋に行われることから、転じて「芸術の秋」と言われるようになったとか。

さて本記事では、トリップアドバイザー・トラベラーズチョイス2015発表の「人気の美術館・博物館トップ10-日本」を紹介していこう。この秋、美術館・博物館を訪ねる小さな旅はいかがだろう。


「21_21 DESIGN SIGHT」(東京都港区)

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東京ミッドタウンのガーデン内にあるデザイン専門の文化施設。展覧会やトークショー、ワークショップなどのプログラムを通して、デザインの楽しさに触れられる。10月16日~2016年2月7日はカナダ出身の鬼才建築家フランク・ゲーリー展開催。


「長崎原爆資料館」(長崎県長崎市)

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長崎市の原爆被爆50周年記念事業のひとつとして、従来被爆資料を展示していた長崎国際文化会館を建て替えて1996年に開館。原爆被爆の惨状を今に伝える資料を保存・展示するほか、原爆投下前の長崎の街並みや市民の生活、原爆投下までの経緯や核兵器開発の歴史などの展示も行う。


「鈴木大拙館」(石川県金沢市)

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世界的に知られる金沢市出身の仏教哲学者、鈴木大拙(1870-1966)への理解を深め、来館者が思索する場となるべく誕生した文化施設。「展示空間」「学習空間」「思索空間」の3つのスペースを回廊が結び、3つの庭が配され、建築的にも一見の価値がある。思索空間から水鏡の庭を眺めて思索の時を過ごしてみては。


「豊島美術館」(香川県土庄町)

2010年、アーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛によって瀬戸内海の豊島(としま)に誕生した美術館。上から見ると水滴のような形のユニークな外観や天井の2か所の開口部が印象的な建築で、風や音、光を取り込み、豊島の自然とアート、建築が融和した空間を楽しめる。


「久保田一竹美術館」(山梨県富士河口湖町)

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染色家の久保田一竹(1917-2003)は、20歳で室町時代の幻の染物「辻が花染め」に出会い、その美しさに魅了され、独自の技法で「一竹辻が花」を完成させた人物。1994年オープンの本館は樹齢1000年超の16本のヒバの大黒柱を用いたユニークなピラミッド型建築で、彼の代表作を間近に鑑賞できる。