(写真=プレスリリースより)
市販車をベースにして、自動車デザインの世界にレトロ&モダンを取り入れた「パイクカー」の生産で知られる株式会社光岡自動車(代表取締役社長:光岡章夫 本社:富山県富山市)が、同社のフラッグシップセダンである「ガリュー」をフルモデルチェンジして、発売を開始した。「ガリュー」は1996年に初代が発売され、今回のモデルチェンジで5代目となる。開発コンセプトは「我流」。頑固親父のように、骨があって、どこか愛すべき存在の、ちょいワルテイストの大人のセダンを目指したという。
クラシック&モダンにモディファイ
今回のモデルは前モデルから進化させるため、ソリッド感を保ちながら、同時に面が急激に変化していくフロントフェンダーで「ガリュー」ならではの重厚さを演出している。また、そのフェンダーからリアへ流れるショルダーラインはウェッジを利かせた躍動感あふれるサイドビューで、クラシカルでスタイリッシュな印象を深めたという。
オールドロールスロイス張りの大型ラジエターグリルがフラッグシップらしい優雅な印象を醸し出し、リアスタイルはベース車の日産「ティアナ」の外観を残しつつ、世界のエンスージアストに絶大な人気を博した先代のマセラティ・クワトロポルテをどことなく彷彿させるクラシック&モダンなスタイルにモディファイされている。
手作業で丁寧に仕上げるパイクカーの魅力
パイクカーと呼ばれるジャンルの車「ガリュー」。その源流は、1987年に日産自動車が発表したBe-1にまでさかのぼる。当時、今までの自動車では満足できない、デザイン性を重視し、遊び心を持った流行に敏感な人たちから支持を集め、新しいジャンルを築くことになった。製作は半ば手作業の部分が多く、量産は難しいため、その希少性も価値を高めた。光岡自動車の車も少数精鋭の職人たちが、およそ1日1台のペースでゆっくりと丁寧に作り上げている。その後、バブル崩壊などもあってパイクカー・ブームは下火となり、各社が生産する車種は限られている。