店舗とネットを利便性で使い分ける本当の意味での「オムニチャネル」へ

——自分の探しているものが、いつの間にか品揃えに反映されるとなれば、店舗もネット店舗も愛着の湧く売り場になるのしょうね。将来は1000万点を視野に入れているそうですが、商品は、「ヨドバシ・ドット・コム」で各店舗でも注文ができ、ネット注文を店舗で受け取ることもできるんですね。

オムニチャネルはやはり便利だと思います。店舗受け取りがいい場合もあれば、自宅に届けてもらったほうが便利なこともあるでしょう。急ぎで必要なものがあって、店舗に買いに行ったほうがいい時もあると思います。お客様の選択肢を増やしていくこと。それが一番だと感じています。

お客様が店舗で買っても、ネットで買っても、どちらも一緒という状態を作ろうと改善をしてきて、ほぼすべての商品で店舗価格とネット価格を統一することができました。これから先が、本当の意味でのオムニチャネル化です。店舗の価値、ネットの価値。それぞれの利便性を使い分けていただきます。ヨドバシカメラは、それができる時期にきています。(検索の解析や店頭の会話で)お客様はどう感じているかを把握しながら動いていきます。

お客様は「どうしてもここじゃないと買わない」ということはありません。今日はこちらで買い、明日はあちらで買う。それが自然。快適に買い物できるところから売り場を選ばれるんだと思います。

「時間を割いてお越しいただいたのですから、売り場を楽しんでいただきたい。店員と会話をしていただきたい」と藤沢氏は語る。売れ筋をとにかく揃えようという姿勢ではなく、徹底して顧客の声に耳を傾けた結果の接客と品揃えが、店舗とネットの両方に買い物客を呼びこむ結果につながっているようだ。 (ZUU online 編集部)