事業所内保育施設や婚活パーティーも

意外なところでは染色加工大手の東海染工 <3577> 。100%子会社のトットメイトが、東海圏で企業・病院内保育所や商業施設内の保育ルーム運営、保育士・幼稚園教諭派遣、ベビーシッティング、直営保育ルームの運営などを手掛けており、2016年3月期の上期(15年4~9月)売上高は8億9500万円で、東海染工の連結ベース80億800万円の1割以上を占めている。

イオン <8267> はことし4月、東京と千葉に「イオン放課後教室」を開校した。駅前に立地し、土日祝日も営業。豊富なプログラムで体育・知育・徳育・食育が学べるのが特徴だ。同社は事業所内保育施設「イオンゆめみらい保育園」を開園、女性が働きやすい会社を目指している。傘下に結婚相手紹介サービス大手のツヴァイ <2417> を持つことも追い風。婚活パーティーの主催やコンピューターによる適合性判断などを積極的に行っており、会員数も増加している。

仕事と育児の両立を支援する「子育てサポート企業」

仕事を持つ母親の育児支援に積極的に取り組んでいるのは、「子育てサポート企業」の認定を受けている三越伊勢丹HD <3099> 。最長3年の育児休業制度を設けているほか、勤務時間を選べる育児勤務制度もある。社員の8割以上が女性という資生堂 <4911> も事業所内保育施設の開設や男性社員の育児休業有給化など様々な制度や施策を導入して、仕事と育児の両立を支援する。

女性の家事負担を減らすという点から、家事代行ではダスキン <4665> やニチイ学館 <9792> 。育児関連では、紙おむつやベビー用品、育児用品などを扱う企業としてピジョン <7956> 、ユニ・チャーム <8113> 、西松屋チェーン <7545> などが挙げられる。ピジョンは企業内保育施設の運営など、企業や自治体の子育て支援をバックアップする活動も行っている。

「子育て支援賃貸マンション」や「子育て世帯応援タウン」も

三世代同居や子育てには住環境も大切な要素。京王電鉄 <9008> は子育て支援賃貸マンションを建設、京王子育てサポートが運営する認証保育所や、公営の子ども家庭支援センターも同じ建物に入る。

ポーラ・オルビスホールディングス <4927> も不動産事業のピーオーリアルエステートが、認可保育所を設置するなど子育て支援に特化した賃貸マンションを運営している。積水ハウス <1928> は子育て世帯応援タウンを展開。中庭を囲むように棟を配置することで、建物内からも遊ぶ子どもたちを見守ることができるほか、子ども目線の安全設計や子育て支援仕様を賃貸住宅で標準化している。(ZUU online 編集部)