(写真=PIXTA)
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日本には「三国志」関連のゲームやアニメや書籍があふれている。なぜ日本人は三国志が好きなのだろうか? ピジネスパーソンに人気の理由を解説、コラボの事例を紹介していく。

三国志の魅力とは?

お好きな方には今さらだが、「三国志って聞いたことはあるけど、よく知らない」という方もいると思うので、そこから解説しよう。乱暴気味だがざっくりと解説すると、「三国」つまり中国の国が3つに分かれ成立し滅びるまでの話。魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の三国のことで、舞台は西暦200年前後。後漢時代末期からの話となる。基本的にこの三国の君主を主人公としたストーリーとなっている。魏の君主は曹操(そうそう)、呉は孫権(そんけん)、蜀は劉備(りゅうび)で、このあたりの名前は聞いたことがある人も多いだろう。。

中でも劉備を主人公にした物語が多く、劉備が亡くなってからは参謀の諸葛孔明(しょかつこうめい)が主役になったものや、劉備の義兄弟の関羽(かんう)が主役的な役割を果たしているものもある。

ビジネスパーソンに人気の理由

三国志がビジネスパーソンに人気であることは、ビジネス誌『東洋経済』でも以前、特集が組まれたことからもうかがえる。2008年9月27日号で、「『三国志』ビジネスの秘密 世代を超えた人気がなぜ続くのか」なる特集を組んでいる。

三国志が心に残るのは、三国志の君主や武将の考え方や言葉が、今のビジネス論、組織論、人心掌握などにも通じるものが多いからだ。ちなみに現在でもことわざとして用いられているエピソードも多い。たとえば「苦肉の策」「破竹の勢い」「三顧の礼」「泣いて馬謖を斬る」——これらは実は三国志からきている。

生死をかけた戦いの中で、知恵を絞って計略をはかり、敵を陥れて戦に勝つ。部下の心をつかみ、戦わせ、組織の拡大をめざす。命はかけないまでも、ビジネス上の戦略や組織マネジメントに通じるものがあると考えてもおかしくないだろう。

そして「3」という数字が分かりやすく整理しやすいということもあるだろう。「三つ巴」「三すくみ」といった言葉があるが、「2」では1対1の双方向、相対するだけでしかないが、3つ目の要素が生まれて「1対1」でなくなると、「2対1」という構図も生まれるなど、瞬間にドラマが生まれる。それは「三角関係」という言葉からも分かるだろう。

上司にしたいのは誰?

よく芸能人の「上司にしたいランキング」が発表されるが、ファンの間では三国志に登場する武将を「上司にするなら……」というようにあてはめて考えることもあるようだ。
日本の武将では、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3人の武将の考え方や性格を「ホトトギス」を用いて表現し分けている、三国志の武将の特徴にあてはめて理想の上司像を考える。人気は劉備・諸葛孔明・関羽、そして曹操と続く。

劉備は三国の1つである蜀を建国した英雄であることはもちろん、大義のために戦い、部下思いの器の大きさが人気のようだ。能力が高く面倒見のよい上司を求めているということだろう。

そして諸葛孔明は劉備に仕えていた軍師としても有名。やはり賢く頭が切れる人物は人気のようだ。またゲームの登場人物としても印象深いのが関羽。頼もしく義理人情に厚い部分は男性に特に人気があるようだ。

また悪役として描かれることが多い曹操。結果的に劉備に破れてはしまったものの、武将としては実力者。仕事ができる上司というイメージなのだろう。このように上司として尊敬できる点がビジネスパーソンには人気というわけだ。

コンテンツやコラボの事例 ゲーム、啓発ポスターほか

三国志を用いたコンテンツとして有名なのは、もちろん古くは明代に成立したと言われる小説『三国志演義』、日本では吉川英治氏のベストセラー『三国志』。漫画では『蒼天航路』もある。 映画にもなっており、2008年に上映された赤壁の戦い「レッドクリフ PartI」や2009年の「レッドクリフ PartII」は記憶に残っている人も多いのではないだろうか。諸葛孔明が圧倒的な存在感を感じさせる映画となっている。

特に今30代から40代くらいの世代がよく知っているのは、コーエーテクモホールディングス <3635> のゲームだろう。実は2015年は、1985年に第一作がつくられた「三國志シリーズ」の発売30周年の年。2014年には日本記念日協会によって、12月10日を「歴史シミュレーションゲーム三國志の日」として登録されている。

そして、13作目となる歴史シミュレーションゲーム「三國志13」とのコラボが話題となっている。たとえば歌手の吉川晃司さんとのコラボ。楽曲タイアップが決まり、吉川晃司の書きおろし楽曲「Dance To The Future」がゲーム発売の2016年1月28日に配信開始となる。吉川晃司がオリジナル武将としてジャケットのデザインにもなっている。

横浜市交通局と神奈川県港北警察署は、乗車マナーポスター7種類、防犯ポスター3種類に三国志を活用。たとえば振り込み詐欺撲滅ポスターには、諸葛孔明が登場。「お待ちください。その息子さんからの電話、罠かもしれません。」この言葉にピンと来る人もいるだろう。罠と言えば諸葛孔明。この絶妙さにはファンはしびれているのではないだろうか。

忘れてはいけない横山光輝の漫画「三国志」

また忘れてはいけないのが横山光輝氏による漫画だろう。1971年から86年まで連載され、TVアニメも91年から92年まで放映された。累計発行部数は7000万部ともいわれ、全国の学校・図書館に置かれているなど浸透している。

最近はディー・エヌ・エーが運営する「三国志ロワイヤル」ともコラボ。横山光輝バージョンの武将キャラがゲットできると人気を集めたばかりだ。

特に中高年の男性を中心に三国志ファンは多いため、女性や若い人の中には「自分が楽しめるコンテンツではない」と食わず嫌いになっている人もいるかもしれないが、これだけ長い年月、多くの人に愛された作品だけに、誰もがそれぞれの楽しみ方を見つけられるはずだ。読んだり見たりしたことがないという方も、年末年始の時間がある時に一度触れてみてはどうだろうか。(ZUU online 編集部)

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