米S&P500種株価指数は1月15日、昨年8月以来の安値となるなど、最悪の出だしとなっている。こうした中、米投資アドバイス会社、ペント・ポートフォリオ・ストラテジーズの設立者兼アナリストのマイケル・ペント氏は、既に前回の経済危機から7年以上経過しているが、第二次世界大戦以来、米国が平均5年ごとに経済危機に見舞われているという事実を指摘し、ウォールストリートの「(2008年と比較して)現状はそれほど悪くはない」という口上を鵜呑みにしないように注意を促している。

ペント氏の予測通りに、現在の国際市場が次の経済危機が過去6回の経済危機(平均相場下落率38%)と似たような経過をたどれば、S&P500種株価指数は1300ポイントまで下落する恐れがある。

メリルリンチ・ストメイヤー氏「サーキットブレーカーが売りパニックを引き起こす」

14日に昨年9月以来初めて1900ポイント台を割ったS&P500種は、翌日さらに1880.33まで下がり、ダウ工業株30種は15988.08、ナスダック総合指数も2014年10月以来の安値と軒並み落ち込んだ。

CNBCのインタビューに応じたBofAメリルリンチ・グローバル・リサーチのチーフ・エクイティ・ストラテジスト、スティーブン・ストメイヤー氏は、「S&P500種が1867まで落ち込んだら、あとは1600、1575と落ちていくのを数え出すだろう——そうなると危険だ」と前置きした上で、13日のサーキットブレーカー発動を例に挙げ、「売りパニック防止策」として発動設定をより高めに設定すべきと提案している。

ラロス氏「パニックはあくまで一過性」

「投資家が真っ先に売りに走り、売った後に質問してくる——といった現状は、昨年の8月の相場パニックをほうふつとさせる」という米投資ブローカー会社、マキシム・グループのテクニカル・アナリスト、ポール・ラロス氏は、こうした状況はあくまで一過性のものだと受け止めており、「バンドエイドをはがす時に痛みを生じるようなもので、はがしてしまえば何ともない」と冷静に分析。

米大手情報会社、トムソン・ロイターは第1四半期の企業収益が伸び悩み、S&P500種の平均株価収益率(PER)は4.7%減となると予測している。(ZUU online 編集部)

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