世界経済フォーラム(WEF)は1月14日に発表した「グローバル・リスク・レポート2016年版」の中で、今後1年半にわたる最大のリスクは「大規模な難民問題」、10年間にわたる最大のリスクは「気候変動緩和策の失敗」だと報告した。
11回目となる今年は、環境問題から国際安全保障、第4次産業革命まで、「今後10年にわたり複数の国や企業にインパクトを与える可能性の高いリスク」「今後1年半の間に深刻化する可能性の高いリスク」などが750人の専門家によって検証されている。
「失業」などへの懸念も高い
今回初めて短期リスク(1年半以内に深刻化する可能性の高いリスク)として挙げられた「大規模な難民問題」がトップになった。
次いで昨年同様「極端な気象」が2位、初ランクインとなった「気候変動緩和策の失敗」と「自然災害」が3位と5位。昨年トップだった「国際紛争」は4位に落ちている。
特に「難民問題」は「短期間で最も懸念されるリスク」のカテゴリーでも52%という非常に高い問題要因と見なされており、次いで「崩壊、危機状態(27.9%)」「利益相反(26.3%)」「失業、不完全雇用(26%)」「ナショナル・ガバナンスの失敗(25.2%)」に懸念が集中している。
懸念の高さでは「水の危機」
短期リスクとしても挙げられている「気候変動緩和策の失敗」と「大規模な移民問題」が、長期リスク(今後10年以内にインパクトを与える可能性の高いリスク)の1位と4位になった。
昨年3位だった「大量破壊兵器」は2位に入れ替わったが、代わって昨年1位の「水危機」が3位となり、「エネルギー株の極端な価格下落」が新たにランクインするという結果になった。
懸念の高さではトップの「水の危機(39.8%)」に次いで、「気候変動緩和策の失敗(36.7%)」「極限気候(26.5%)」「食料危機(25.2%)」「深刻な社会不安定(23.3%)」が焦点となっている。(ZUU online 編集部)
【編集部のオススメ記事】
・「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
・資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
・会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
・年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
・元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)