◎中国 シャドーバンキングの実態

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昨今、中国のシャドーバンキング問題は報道でも大きく取り扱われています。 基本的にシャドーバンキングというのは世界の国のどこにでもあるもので、こういった金融仲介業務自体は経済活性化にも大きな役割を担います。しかし銀行より規制が甘いため経済成長とともに規模が大きくなり、破綻したリスクも比例して大きくなるため、リーマンショック以降は各国が法整備や規制に取り組んでいます。日本でも貸金業法の改正などが行われました。

共産国家である中国の場合、こういった規制はより簡単にできると考えてしまいますが実態は違います。 中央集権体制ではある中国ですが、13億人もいる国を一つの中央が把握・統治できるはずもなく、地方政府にかなりの権限があります。 しかし、その多くの地方政府は債券発行禁止などの制限があるため投資会社「融資平台」から資金調達しているのですが、ここに多くの隠れ借金があり、また不良債権と化しているようなのです。この中国版シャドーバンキングの規模は対GDP比で40%〜60%までに拡大してきたと見られています。 つまり、シャドーバンキングの問題をあえて絞ると、実態が中国政府当局も把握できてないことと、融資平台の規模の大きさの2点になります。 当局は融資平台の監視を強化すると発表していますが、まだ限定的な情報しか表に出てきていません。しっかりと注視していくことが必要です。


◎成功した重圧からの解放

経済に限って言えば、アメリカのIT企業、また中国共産党はこの10年足らず、間違いなく大きな成功をもたらしました。 しかし、成功者には必ず大きな重圧がのしかかります。そこで利己主義となり目先の利益に追随すると後で痛いしっぺ返しを食らいます。 今のトップに立つ人たちに見える景色はどうなっているのでしょうか。 重圧から解放された創造力で、目先の利益ではなく、個人の利益ではなく、人類の利益を思う視点があれば、これらの危惧も杞憂に終わるでしょう。 世界経済に大きな影響を与え続けるアメリカと中国。大きな節目に立っている事は疑いようのない事実です。

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