ぽっこりと出てしまった下腹部はスーツの上からでもわかるものです。夏はシャツ1枚になることも多く、余計に目立ってしまいます。腹筋は結果の見えやすい筋肉です。この夏の体づくりは、腹筋を意識するところからはじめてみてはいかがでしょうか。
腹筋を鍛える前に理解しておくべきこと
体中にあるどの筋肉にも共通して言えることですが、脂肪が多い状態ではいくら鍛えても筋肉が綺麗な状態で浮き出てくることはありません。脂肪には「内臓脂肪」と「皮下脂肪」があります。内臓脂肪は体の内側にある脂肪です。内臓を覆うように付いており、お腹が出っ張るように見える原因となります。皮下脂肪は体の外側にあり、手でつまむことができます。皮下脂肪があまり厚くなりすぎると、体のくびれがほとんどわからなくなってしまいます。
筋肉を鍛えれば筋繊維が太くなり、しっかりした形を作り上げることはできますが「脂肪」が体についている限り、せっかく鍛え上げた筋肉が浮き出てくることはないのです。お腹の脂肪が多いと感じるのであれば、まずは「食生活の改善」を重点的に行うようにしましょう。脂肪が増える原因は、ほとんどの場合が食生活によるものです。食生活が変われば、かなり効率的に脂肪が減っていきます。
覚悟を決めて食生活を改善し、正しい方法で筋力トレーニングを継続すれば、想定以上の美しいボディラインを手に入れることも夢ではないでしょう。
「インナーマッスル」は腹筋を形づくる基礎と土台
腹筋を割るために食生活の改善で体調を整える準備ができたら、次に行うのが「インナーマッスルの強化」です。インナーマッスルは体の奥にある「深層筋」を意味し、特にお腹周辺では「大腰筋」と呼ばれる筋肉がそれにあたります。インナーマッスルは目に見える筋肉ではありませんが、体の中でアウターマッスル(表層筋)を補助したり姿勢の維持や内臓の位置を整えたりする役割があります。インナーマッスルは筋肉や骨格・内臓などを支える基盤とも言えるのです。
インナーマッスルを鍛えることは、痩せやすい体や太りにくい体づくりには欠かすことができない重要工程になります。その大切なインナーマッスルを鍛えるのに最も適しているのが「腹式呼吸」です。腹式呼吸の基本は、鼻から息を吸い込み口から息を吐き出すことです。鼻から吸い込む際にお腹を膨らませ、口から吐く際にお腹をへこませる。この方法でできるだけ時間をかけながらゆっくり行うのがポイントとなります。腹式呼吸を2〜3分ほど繰り返しながら、1日の中で隙間時間の度に何度も行うようにしましょう。