(写真=The 21 online)
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STEP2 昼食を「魚料理の定食」にする

たんぱく質中心の食生活に切り替えるためにまずやるべきことは、昼食に丼物やラーメンを食べるのをやめて、「定食」にすることです。「それだけでいいの?」と思うかもしれませんが、先に述べた「かきこむような食事」がクセになっている人にとっては、これだけでも効果があります。

定食はおかずを日替わりで選べるので、必要な栄養素が摂りやすいことがメリット。また、丼物などと違って器を1回ずつ持ち替えることで、食べるスピードが落ちて咀嚼回数も増えるという効果もあります。牛丼が大好きという人は、まずは丼ではなく「牛皿+ごはん」にすることから始めてみても良いでしょう。

中でも魚料理の定食がベスト。特にイワシやサバ、アジなどの青魚には、内臓脂肪を落としやすくするDHAやEPAが豊富に含まれています。このとき、ごはんを少なめにして、卵や納豆などの高たんぱくの食材を1品プラスすると、さらに代謝アップに効果的です。

STEP3 飲みに行くときのメニューを工夫する

夕食についても、たんぱく質を意識して多く摂ることで、確実に身体は変わっていきます。注意するべきは、飲み会での飲み方、食べ方。飲み会ではお酒でカロリーを摂るうえに、油っこいものや濃い味のものをつい食べてしまいがちです。

まず、お酒の種類に注意しましょう。お酒にもカロリーがあるので、糖質が含まれない焼酎やウイスキーなどの蒸留酒をなるべく選択すること。

おつまみには魚介や海藻、豆類を選ぶと、肝臓でのアルコール分解に役立ちます。焼き鳥もいいですね。とくに、レバーやハツなど栄養価が高い内臓系がお勧めです。焼肉を食べるのも問題ありません。肉を食べると、消化するために大量のエネルギーが消費されるので、翌日、体重が減っていることもあります。

ただし、お酒を飲んだら炭水化物はカットが鉄則。シメのお茶漬けやラーメンはやめておきましょう。

STEP4 「停滞期」を気にしない

ダイエットをしていると、体重が変化しなくなる「停滞期」が訪れます。これは、身体が危険を察知して、これ以上痩せないように働きかけるために起こると言われています。ここであきらめてしまって、元の食事に戻ってしまうのは、非常にもったいないことです。

考えてみてください。10年、20年と続けてきた食習慣の結果、今の身体があるわけです。それがたった数週間程度でそう劇的に変わるはずがないと思いませんか。食習慣の改善は、まず3カ月は続けてみてください。身体のほぼ全ての細胞が入れ替わるのに、最低3カ月は必要だからです。

また、体重計に乗って一喜一憂するのはやめましょう。水分量の変化などで、1日単位でも±2~3キロの増減はよくあること。数値よりも、見た目の変化のほうが大事です。その意味では、ぜひ鏡で全身をチェックするのを忘れずに。メタボ体型が気になる方なら、お腹を横から撮影して、変化を確認してみるのも良いと思います。

森拓郎(もり・たくろう)〔株〕rinato代表取締役
1982年、滋賀県生まれ。大手フィットネスクラブを経て、2009年、「rinato」(加圧トレーニング&ピラティス)を東京・恵比寿にオープン。足元から顔までを美しくするボディワーカーとして、運動の枠だけに囚われない様々な角度からボディメイクを提案する運動指導者。ファッションモデルや女優など多くの著名人の支持を集める。著書に、ベストセラ―『ダイエットは運動1割、食事9割』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『食事10割で代謝を上げる』(ワニブックス)、『やめたい食べグセ』(ベスト新書)など多数。《取材・構成:千葉優子》(『 The 21 online 』2016年7月号より)

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