国際チャンネル強化を狙うアリババ

一方「阿里巴巴(Alibaba.com)」「天猫」「淘宝網(Taobao.com)」など、複数のマーケットプレースを精力的に運営するアリババは、中国の消費者にとってはカリスマ的存在だ。

2010年に海外通販専門サイトとして立ち上げた「Aliexpress」は、商品自体の価格が安いというだけではなく、多くの商品が送料無料、時差に関係なくチャットラインでストアに問い合わせが可能、商品売買に関する保護制度など、消費者が喜ぶサービス満載で瞬く間に人気に火がついた。

しかし一部の海外消費者の間では、コピーブランドや商品の受け取りを懸念する声があがっており、アリババのマーケットプレースが、「消費者にとって安全な場」であることを証明しない限り、さらなる国際化の野望の足かせとなりかねない。そうした点でも、AXAのブランド力は強力な効果をもたらすだろう。

子会社アントファイナンスの影響力もあなどれない。アントが運営する「Alipay」は、中国オンライン決済市場の半分以上を独占する驚異的な決済ブランドで、今年に入って欧米への進出で話題をさらった。

国際化戦略の一環として、昨年社長に任命された元ゴールドマン・サックスのパートナー、マイケル・エバンス社長は、「急成長中のeコマース市場において、サービスの向上に努めることは不可欠である」とし、両社の提携が「新たなソリューションの創出と顧客経験の改善にプラスとなる」という希望を抱いている。

アリババグループのサービス・ユーザーは年間4億2300万人を記録。2016年3月期の純利益は156億9000万ドル(約1兆6011億円)と報告されている。

アジアと欧州を代表する2大企業の提携が、eコマースの新たな事業モデルとなりそうだ。( FinTech online編集部

【編集部のオススメ FinTech online記事 】
金融業界のビジネスパーソンはFinTechの進行に危機感を持たなければならない
「フィンテックは必ずしもハイテクばかりではない」みずほFG 山田執行役常務・CDIO
freee「本質的で価値あるものを生み出し、社会に、業界にインパクトを与える仕事を」
最新の手の平静脈認証「Verifast」開発、1秒認証で高セキュリティー
ロシア発バランスシート型P2P「Blackmoon」が米国進出