③景気と選挙のサイクルが一致?

中間選挙の最も重要ポイントは必ず4年毎に行われる点です。一般的に景気のサイクルは春・夏・秋・冬の様に上昇期・好況期・後退期・不況期の4つに別けられます。それぞれ1年とすると4年で1循しますから、前回の中間選挙の年が底値だった場合、次回の中間選挙の年も必ず底値に当たります。このサイクルに多くの投資家が何となく気付いており、中間選挙の前年に売り注文、翌年に買い注文が多くなり、この様な景気の波が生じるとも言われます。ただし、リーマンショックの時の様に1~2年早い株価暴落もありましたから、今ではサイクルが早まっているかもしれません。長期的な推移を見る限り、低下するはずの2013年に上昇している等、ここ数年、今までの4年サイクルとは異なる波が押し寄せている様です。

④ワールドカップや冬季オリンピックが要因?

中間選挙が行われる年はサッカーのワールドカップや冬季オリンピックと被ります。これらのイベントが元となって米国株が不調になる可能性が考えられます。事実、イベントが行われる国の有望株が注目される一方、米国株が相対的に不人気になるため、波乱が起きると言う理屈です。米国ではサッカーのワールドカップや冬季オリンピックを開催する例が殆どありません。その上、これらのイベントに関係する株も殆どありません。そもそも1点ずつしか点が入らないサッカーや競技する環境が限られる冬季競技は米国人に大変不人気です。一方、夏季オリンピックでは(例え開催に持ち込めなくても)米国人に人気な競技が多数行われるため、これらの競技に関係する株が上昇します。ただし、あくまでも仮説の1つであって、実際の所、上に書いた様な一般的な4年サイクルの波があらわれているだけかもしれません。

今年はジンクスが破れるのか?

今までの「4を以って整除した余りが2の年」を見る限り、2002年は前後の年より安値を付けており、2006年は前年より横ばいですが次の年に上昇しています。しかし、今年(2014年)は昨年より上昇しており、買い時ではありません。どちらかと言うと昨年(2013年)は2003年・2007年・2011に似たパターンが見られました。暫く低下しないで上昇を続けているため、年の後半には下降に転じるかもしれませんが、再びリーマンショック級の事態が起きない限り、2015~2016年まで底値にならない感がします。ですから、あまりアノマリーを気にする必要がありません。ただし、噂につられて売られだしたら、売り注文が止まらなくなって一気に暴落する危険性を秘めています。その点に注意して下さい。

photo credit: アメリカ合衆国議会議事堂 via Wikipedia cc