中間選挙の年は米国株に波乱が起きるのか?
今年(2014年)は米国の「中間選挙」が行われますが、株価に影響を与えるでしょうか?実は米国株には「中間選挙の年に安値を付けやすく、大統領選挙の年に高値を付けやすい」と言うアノマリーが存在しており、実際に信じている投資家も相当数存在する様です。また、これ以外にも「10月に安値を付けやすく、4月に高値を付けやすい」「月曜日に株価が低下しやすい」と言ったこれより短いスパンのアノマリーも存在する様です。
①合理的に考えられる類のアノマリー
アノマリーと呼ばれる中にも合理的な理由が考えられる類もあります。一例として「2日から市場が始まる月は暴落しやすい」と言うアノマリーは理由が簡単です。朔日が日曜日から始まる関係上、13日が必ず金曜日になるため、心理的に「売り」注文が生じやすくなる様です。しかし、中間選挙と株価の間に何か関係あるでしょうか?。与党側が故意に株価を上げる例ならば考えられますが、下げる意味はありません。もう少し深い理由が考えられないでしょうか?。実は中間選挙のシステムと密接に関係しています。
②4年毎に行われる中間選挙
次に中間選挙のシステムを説明します。米国は「下院」と「上院」の二院制を採用しています。下院は州の人口に応じて定数が異なりますが、上院はどの州も定数2です。任期は下院が2年、上院が6年、任期中の解散が認められていません。中間選挙時、下院の全て、及び、上院の3分の1を改選します。
下院・上院を問わず、民主党、または、共和党の議員が当選する確率が高い様ですが、日本の様に1つの政党が全体の60%を越える例は少ない様です。どちらも日本で言う「保守政党」であって、お互い政策が殆ど変わらない様ですが、敢えて言えば、民主党は再配分を重視する一方、共和党は市場を重視する傾向を持っています。 米国では任期中の解散が認められていないため、下院・上院選挙は必ず2年毎に行われます。半数(4を以って整除し得べき年)は大統領選挙と一緒に行われますから、もう半数(4を以って整除した余りが2の年)を「中間選挙」と呼びます。ですから、中間選挙は必ず4年毎に行われます。