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(写真=PIXTA)

金融商品に投資をするにあたって、重要なのは分散投資をすることです。「同じ籠に卵を盛るな」の例えのように、すべての投資資金を一つの金融商品に集中することは、大きなリスクを伴います。

そこで、投資資金を何に振り向けるかを考える必要がでてきます。この考え方がアセットアロケーションなのです。

1. アセットアロケーションの考え方

アセットアロケーションの一般的な考え方は、投資に使える資金を現金、国内株式、国内債券、海外株式、海外債券、その他(オルタナティブ投資)に振り分け、投資効率を上げていくことです。

では、なぜこのような資金の振り分けが効果的なのでしょうか。それは、各資産の動きの特性がまちまちなので、複数のアセットクラス(投資対象である資産の分類、種類のこと)を持つことがリスク分散になるからです。

例えば、投資資金を日本国債70%、日本株式10%、海外債券10%、海外株式10%といった安全志向のアセットアロケーションに分散したと仮定すると、そのリターンはかなり低いものとなります。また、何らかの理由により日本国債が暴落した場合、投下資金をかなり毀損してしまいます。

ご自身がとれるリスクと期待できるリターンを冷静に分析し、運用目標を明確にするところからアセットアロケーションは始まります。

さらに、アセットアロケーションを考える際に、株式と債券の関係には注意が必要です。一般的に株式が上がれば債券は下がり、債券が上がれば株式は下がります。株式と債券はそれぞれ相反する動きをするといわれています。ここで参考になるのが、各資産別の相関関係係数です。ただしこれは参考であって、その時々の環境によって、株式と債券が同じような動きをすることもあります。