(写真=プレミアムジャパン)
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6月25日にオープンした"東京江戸味噌"

オーナーの河村浩之氏は、大正8年に(旧住所)東京市芝区日ノ出町に創業した日出味噌醸造元の三代目。江戸時代にあったにも拘らず、完全に途絶えてしまった江戸味噌の復刻とその良さを広めるために、アンテナショップの役割をする場所を広尾に作りました。

江戸味噌のミニ歴史を少し。味噌は本来家で作るものだったのですが、江戸庶民の小さな家では味噌を造るスペースがないため、江戸では"買い味噌"が一般的となり、商売としての味噌屋と、そして独特の味噌である「江戸味噌」が生まれました。

しかし、江戸味噌は、通常の倍近い米糀を使うために第二次世界大戦中、贅沢品という理由で生産が禁止されてしまいました。戦後、生産が解禁になったものの既に大豆の配合割合が多い辛口味噌が家庭に普及しており、江戸味噌は忘れられた存在になってしまいました。

一部、江戸味噌の中でも、甘味噌だけは、「江戸甘味噌」として戦後復刻され、近年、東京都地域特産品、"東京都ふるさと認証食品"に指定されていますが、そもそもの「江戸味噌」はすっかり忘れ去られたままでした。今回の店舗で販売している江戸味噌は、戦前の資料をもとに70年ぶりに復刻したものなのだそうです。

なお、"東京都地域特産品"なんて言葉も聞き慣れないですよね。
東京の伝統的手法など生産方法に特徴があると認められる食品を東京都が認証しているそう。知りませんでした。このことについては、何か別の機会に!

(写真=プレミアムジャパン)
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こちらで売られている味噌3種類は、テイステイングが出来ます。

表示がとてもユニーク。例えば、

"1101S" とは、最初の数字二桁"11"は大豆に対する米麹の割合、次の二桁"01"が熟成期間、最後のローマ字"S"は Steam蒸すという表記。

"1101S"は、江戸味噌。塩分は11%

"2001S"は、江戸甘味噌。塩分は6%

"0708S"は仙台味噌。

(写真=プレミアムジャパン)
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各味噌に鰹出汁を入れてお味噌汁としてテイステイングする事もできます。

出汁パックもこちらのオリジナル。鰹節だけで作られています。昆布や煮干しが入らない鰹節だけのシンプルな出汁が江戸式。市販に鰹節だけの出汁パックがなく、今回「江戸味噌」にあわせて特注で作ったそうです。

(写真=プレミアムジャパン)
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現在、私たちは、味噌を味噌汁だけに使うようになっている事が多いと思いますが、調味料としても多いに役立ちます。こちらでは、その提案もしてくれます。

(写真=プレミアムジャパン)
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例えば、①ジェノベーゼとして、②ごま油とパクチーをいれたもの、③香味野菜と炒めタマネギのペースト。確かに、味にコクが出て、深くなります。

その他、こちらでは、味噌にまつわるストッカーも販売されています。

味噌って、タッパーとかにいれて保存しがちかもしれませんが、これだとスッキリとした上、蓋にパッキンも付いているので密閉度も高くなります。

最後に、、、

味噌は冷凍庫で保存するのがいいのだそう。固まらないそうです。

私の亡くなった母が手作りしたお味噌を早速冷凍庫に入れました。

"東京江戸味噌"古くて新しい味噌、是非味わってみてください。

東京江戸味噌 広尾本店
住所:東京都渋谷区広尾5?1?30
電話:03-3447-4130
営業時間:11:00~17:00
定休日:土日祝日
http://www.edomiso.jp

日出味噌醸造元
http://www.hinodemiso.co.jp/

取材・文/渡辺ゆり子

《プロフィール》
渡辺ゆり子 食空間のトータル・コーディネーター。
その範囲は、テーブルコーディネートからフラワーアレンジメント、インテリアデザインに及ぶ。フランス開催のアートフローラル国際コンクールで日本人初の優勝。シュバリエ ド シャンパーニュ 叙勲。「LEON」にて「オヤジのトキメキダイニング」を2002年より連載中。広尾のシャンパーニュ バーオーナーも務める。横浜生まれ、5年前より白金と逗子のデユアルライフ中。世界中のホテルやレストランへ行く事をライフワークとする。2016年春にトータルコーディネーターとしての自身のショールーム的なサロン「メゾン ド ラパン」をオープン予定。

(提供: プレミアムジャパン

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