ディップ、求人情報で女性に強み

それでは、ROEランキング上位10社の中からディップ、ワタミ、カカクコムを取りあげたい。

ディップはアルバイト探しサイト「バイトルドットコム」を主力とする求人情報サービス会社。少子高齢化などで人手不足が深刻化する中で、女性の職探しに強いイメージがある同社は、人材関連銘柄の有望株として注目されることが多い。

業績は売上高、営業利益ともに順調に伸びている。市場参加者の関心が内需関連株に向かう局面では、今後も買い注文が集まりやすくなるとみられる。

ワタミ、介護事業売却で前期ROE上昇

ワタミは居酒屋チェーン大手。高齢者向けの食事宅配サービスも手掛けている。前期に介護事業を売却し特別利益を計上したため、前期決算をベースに算出したROEは高くなっている。

外食産業は消費税率引き上げ等による需要低下の影響を受けた銘柄が少なくない。ワタミも例外ではなく、「和民」「わたみん家」など昔からの業態の店舗の売り上げが伸び悩んでいる。

まぐろ料理に特化した「ニッポンまぐろ漁業団」を開くなど改善策をとっているが、業績回復をもたらすかは不透明だ。

食べログ「点数リセット疑惑」でTwitter炎上

カカクコムは価格比較サイト「価格.com」、グルメサイト「食べログ」を柱とするインターネットサービス会社だ。

Twitter 上で「食べログの点数が突然3.0にリセットされた」と訴える飲食店関係者の書き込みが注目を集めた。書き込み主は、カカクコムとの契約更改時に一部サービスの導入を断ったためではないか……という趣旨の主張を行った。これにより食べログの点数に対するユーザーの信頼性が低下するとの憶測が広がり、同社の株価が一時「年初来の安値」を更新した。

カカクコムは7日、「ネット予約可能なお店は、検索結果の広告枠において優先表示される仕組みに10月から変更予定」と発表した。同時に、「自然検索で表示される点数及びランキングにおきましては、オンライン予約機能の利用是非に一切関係なく、これまでと同様ユーザーの評価を基礎に算出、表示をしております」と、発表文にアンダーラインを付けて強調した。

カカクコムは利用者が飲食店を気軽に点数評価する仕組みをネットで普及させた立役者でもある。利用者の視点に立ったサービスとして有用であると評価される一方で、飲食店の売り上げに少なからず影響を及ぼす側面も否定できない。

評価事業は「信用の上に成り立つ」ビジネスである。それだけに今回物議を呼んだ点数リセット疑惑が事実であるかどうか、投資家としてはより詳細な説明が欲しいところでもある。(ZUU online 編集部)

【編集部のオススメ記事】
「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)