9月5~9日の東京株式市場は一進一退で推移した。前週末の米雇用統計を受けて円安が進んだため、日経平均株価は約3カ月ぶりに1万7000円台を回復する場面も見られた。ただ、円安基調が続かず、その後は上値を押さえられたような値動きとなった。

9月20~21日の日銀金融政策決定会合を前に、株式市場は様子見気分が強まりそうだ。日銀の黒田東彦総裁や中曽宏副総裁の講演を受け「総括」後の金融政策のあり方について様々な憶測が飛び交っている。決定会合の結果が判明する21日まで、株式市場は神経質な動きを強いられそうだ。

ROE上位はネット企業が占める

それでは、今回は東証1部の「ROE(自己資本利益率)上位10社」の顔ぶれを見ていこう。

(1) ディップ <2379> 55.70 2016/02(単)
(2) スタートトゥデイ <3092> 55.46 2016/03(連)
(3) ワタミ <7522> 55.11 2016/03(連)
(4) 日本コロムビア <6791> 52.84 2016/03(連)
(5) コロプラ <3668> 52.62 2015/09(単)
(6) リニカル <2183> 52.40 2016/03(連)
(7) FPG <7148> 47.62 2015/09(連)
(8) カカクコム <2371> 45.21 2016/03(連)
(9) ワールドホールディングス <2429> 41.83 2015/12(連)
(10) MonotaRO <3064> 40.88 2015/12(連)
※銘柄、証券コード、ROE、決算年月の順。
※ROE算出の基とした自己資本が連結の場合は(連)、単体の場合は(単)。

ROEは企業の株主資本に対する純利益の割合を指す。投下した資本に対し、どれだけの利潤をあげられたかを示すもので、海外の機関投資家などが重視している。生み出す利益に比べ、資産の比率が小さいインターネット企業がランキングの上位を占めた。

当期純利益は一時的な理由により上昇する場合もあるため、投資家はROEが上昇した背景にどんな事情があるか注意する必要がある。

なお、今回のランキングはヤフーファイナンスに準拠している。算定の前提が異なれば、顔ぶれが大きく変わることもあり得る点は留意していただきたい。