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(画像=Webサイトより)

書籍にはビジネスパーソンに良い情報を与えて、スキルアップにつなげることができる力がある。是非ともビジネスパーソンに書籍を手にしてもらいたい。

日ごろ本を読まないという方には、ハードルの低いものから手に取ることをおすすめしたい、それがタレント本だ。タレント本をあなどるなかれ。ビジネスパーソンに役に立つ考え方がそこにはある。

アイドルから学ぶ逆境を味方につける思考法 強い気持ちの作り方

『逆転力~ピンチを待て~』(指原莉乃(HKT48)、講談社MOOK、800円)

アイドルグループHKT48に所属する“さしこ”こと指原莉乃さんが著者。2014年の発売から未だに多くの人が手に取る1冊だ。歌・ダンス・ルックス、どれをとっても特に秀でていない指原莉乃がアイドルとして成功し、常に話題の中心にいるのは何故なのか。それは様々なピンチをチャンスに変えて切り抜けるという、さしこ流の「逆転力」に秘められている。

逆転力とは言わば「したたかさ」である。ビジネスパーソンに必要な、「したたかに生きる」ヒントがこの書籍には詰まっているのだ。したたかさを身につけることで周囲から可愛がられる存在となり出世していく。指原莉乃には高い自己プロデュース力もある。しっかりと自己分析が出来ているからこそ、人に自分をどう見せるのかをわかっている。指原莉乃が持つ力からビジネスパーソンが学ぶものは多い。読み終えた時、書籍発売当時彼女が21歳だったとは思えないだろう。

空気なんて読んでも、意味ないで!

『がさつ力』(千原せいじ、小学館よしもと新書、842円)

ビジネスパーソンだからこそ空気を読んで言動に気をつけていることだろう。しかし、空気を読みすぎるのも考え物であると思わされる本がある。それがお笑い芸人・千原兄弟の兄、千原せいじの著書「がさつ力」だ。

千原せいじさんには、どんな内容に対してもストレートな言葉を発するイメージを持ったことはないだろうか。本人いわく、「ズカズカ踏み込んでいったほうが、相手も本音で話すし、深いところまでわかり合えるでしょ」と独自の考え方があるのだ。そのコミュニケーション力は地域を越え、国を越え、時には動物とも意思疎通ができるという。

そんな彼を真似することは難しい。しかし彼の行動・考え方は、空気を読みすぎて心が疲れてしまったビジネスパーソンがもっと楽に生きられる方法の突破口になる。この書籍を読むことで、人生を楽しくするエッセンスを受け取ってみてはどうだろうか。

上司や先輩に取り入り、後輩をたらし込んで転がす逆説的な処世術入門!

『嫌われない毒舌のすすめ』(有吉弘行、ベスト新書、812円)

毒舌で知られる著者・有吉弘行(ありよしひろいき)さんが著した本書に書かれていることは「毒舌の言い方」ではない。人に好かれる方法や人に取り入る方法だ。

テレビ番組のヒッチハイクの旅で有名になった猿岩石が解散し、ピン芸人となってから再び人気を取り戻した有吉弘行ならではの視点で書かれた本書を読むと、何故彼が毒舌を言っても嫌われないのかがわかるだろう。

有吉流「自分なんてどうでもいい」はプライドを捨てろという考え方になり、「他人からどうみられたいのか」は他人から見える自分を演じさえすれば、相手をコントロールできるという考え方になる。何ともひねくれた考え方ではあるが理にかなっている。これらを念頭に置いておけば、上司・先輩、後輩への立ち振る舞い方が見えてくるのではないだろうか。

ただしこの書籍を読んで、すぐに実行に移しても成果を期待してはいけない。彼が培ってきた処世術を一朝一夕で身につけられると思ったら大間違いである。有吉さんが再ブレークしたように着実に人をたらし込んでいこう。

レールの上を走り続けたいビジネスパーソンも視野が広がる

『魔法のコンパス道なき道の歩き方』(西野亮廣、主婦と生活社、1,500円)

肩書がお笑い芸人から絵本作家となったキングコングの西野亮廣さん。発言の度に炎上し、嫌われ者になっていくようだが人を惹きつける力も持っている。そんな彼の著書にはビジネスのヒントが散りばめられている。

芸能界の異端児と呼ばれる彼がレールからハミ出す人のために書いたビジネス書だが、レールの上を走り続けたいビジネスパーソンも読んでみることで、仕事に対する視野を広げることができるかもしれない。自分にはない“発想力”、“実行力”をこの書籍で見せつけられ、ドキドキしながら仕事をするためにはどうすればいいのかと考えるようになることだろう。

「心が折れやすい」ネガティブなビジネスパーソン必読

『完全版社会人大学人見知り学部卒業見込』(若林正恭、角川文庫、691円)

共感するビジネスパーソンが続出しベストセラーとなった、お笑い芸人オードリー・若林正恭さん著書。ビジネスパーソンになると今までの価値観が崩壊してしまいそうになることがある。それだけ世界は広く、様々な人がいる。

不器用でネガティブな若林さんの経験から書かれた本書は、自己啓発本に見られる「こうしろ、こう考えろ」という押しつけがなく、自由に読むことができる。自分は心が折れやすいと考えるビジネスパーソンは、まずはこの書籍から手に取ってみるのもいいかもしれない。ネガティブな経験も、一つ一つ結論を出して進む彼と同じように成長していけるだろう。

以上5冊のタレント本を紹介した。芸能界というステージにいる彼らを、自分とは違う存在だと思って彼らの言葉を受け流してしまってはいけない。芸能人、タレントは会社に所属しない個人事業主のようなもの。自らを商材として演技力や歌唱力、トーク力などをお金に替えているが、その競争は熾烈。その生き方、考え方は実はとてもシビアだ。タレント本は知識を身につけるものではない、人間力の身につけ方が書かれていると言ってもいいだろう。(ZUU online 編集部)